世界史:帝政ローマ(概略)

0.帝政ローマの始まり

・前27年開始

オクタウィアヌスアウグストゥス尊厳者)の称号を与えられた

オクタウィアヌス自らはプリンケプス(「第一の市民」)と称した

元首政プリンキパトゥス)を開始

 ※事実上の帝政

 

1.元首政プリンキパトゥス

オクタウィアヌス

・初代皇帝

プリンケプスと自称

・事実上の帝政を開始

・以後、「ローマの平和」が約200年間続く

 

五賢帝の時代:96~180年

・ローマの最盛期を築いた5人の皇帝

・2人目のトラヤヌス帝のとき、ローマの領土が最大

 

③3世紀の危機

・2世紀末から3世紀にかけての時代

・ローマ帝国の財政の行き詰まり

・属州の反乱、異民族の侵入

・ローマ帝国の国力が衰退

 

ⅰ.カラカラ帝:3世紀前半

・212年、帝国領内の全自由民にローマ市民権を与えた

 

ⅱ.軍人皇帝時代:235~284年

・各属州の軍団が独自に皇帝を擁立して争った

・短期間に多くの皇帝が即位、殺害された

 

2.専制君主政ドミナトゥス

ディオクレティアヌス帝:在位284~305年

・軍人皇帝時代の混乱をおさめる

・284年即位、専制君主政を開始

四分統治テトラルキア)を開始

 …帝国を4分割し、正帝2人副帝2人がそれぞれ統治

キリスト教徒に対する大迫害を行う

 

コンスタンティヌス帝:在位306~337年

・313年、ミラノ勅令キリスト教を公認

・325年、ニケ―ア公会議:キリスト教の教義を統一

・330年、ビザンティウムに首都を移転

 →地名をコンスタンティノープルと改称

 

③ローマ帝国の分裂

ⅰ.ゲルマン人の大移動

・375年から始まる

 →帝国内部の混乱

 

ⅱ.テオドシウス帝:在位379~395年

・392年、キリスト教の国教化 

・395年、ローマ帝国を東西に分割

 

④分裂後の東西ローマ帝国

ⅰ.西ローマ帝国

・首都:ローマ

・476年、滅亡

 

ⅱ.東ローマ帝国(ビザンツ帝国)

・首都:コンスタンティノープル

・1453年、滅亡


漢字の読み方

 

・尊厳者:そんげんしゃ

元首政:げんしゅせい

五賢帝:ごけんてい

・四分統治:しぶんとうち

 ※四帝分治制(していぶんちせい)ともいう

・正帝:せいてい

・副帝:ふくてい

・大迫害:だいはくがい