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世界史:清②、周辺諸国(概略)

ポイント解説

清は支配地域を直轄領藩部および属国に分け、国内では懐柔策と威圧策を使い分けるなど、たくみな支配を行いました。一方、朝鮮では異民族に支配された中国の伝統を唯一継承しているという自負から、「小中華の思想が起こりました。


1.清の統治:分割統治

①直轄領

・中国内地東北地方台湾

 

藩部

モンゴル青海チベット新疆の総称

・非漢人が優勢、自治を認める

例:チベットの最高指導者は黄帽派チベット仏教の最高指導者のダライ=ラマ

理藩院:清は藩部を統轄する中央官庁を設置

 

③属国

・朝鮮琉球ベトナムなど

※清に朝貢

 

2.国内の支配

①懐柔策

ⅰ.明の制度を継承

・科挙・管制

・儒学の振興、中国王朝の伝統重視

 

ⅱ.軍制

緑営:漢人で組織される清の正規軍

 

ⅲ.満漢併用制

中央官庁の高官の定員を満州人・漢人同数

 

ⅳ.大編纂事業

※漢人の学者に担当させる

・『康煕字典』:漢字の大字典

・『古今図書集成』:百科事典

・『四庫全書』:古今の書物を編修

 

②威圧作

ⅰ.辮髪の強制

・漢人男性に強制

 

ⅱ.文字の獄

・言論・思想の弾圧策

・書物の反満・反清的な文字を摘発、処罰

 

ⅲ.禁書

・思想統制策

・特定の書物を禁止

 

地丁銀制

・清の税制

・人頭税を廃止し、土地税に一本化

※人頭税の丁税を土地税の地銀に組み込んだ

 

3.清の周辺諸国

①朝鮮

両班…官僚をほぼ独占した家柄

・1637年、清に服属

・「小中華」思想

 …朝鮮が中国文化の正統な継承者だという思想

 

②琉球

両属体制:日本の薩摩藩島津氏に服属

 ※中国への朝貢も継続

 

③その他

南洋華僑:清の人口増加により海外に移住した中国人

 ※東南アジアへの移住が多い


漢字の読み方

藩部:はんぶ

・黄帽派:こうぼうは

理藩院:りはんいん

緑営:りょくえい

満漢併用制:まんかんへいようせい

康煕字典:こうきじてん

古今図書集成:ここんとしょしゅうせい

四庫全書:しこぜんしょ

辮髪:べんぱつ

 

文字の獄:もんじのごく

禁書:きんしょ

地丁銀制:ちていぎんせい

丁税:ていぜい

・地銀:ちぎん

両班:ヤンバン

小中華:しょうちゅうか

南洋華僑:なんようかきょう