ポイント解説
ノルマン征服によりノルマン朝が成立したイギリスは、当初から王権が強いのが特徴です。また、大憲章やシモン=ド=モンフォールの議会のように、立憲政治や議会の起源など現代の民主政治につながる内容もこの時代のイギリスで見られました。
1.ノルマン朝:1066~1154年
①建国:1066年
・ノルマンディー公ウィリアムがノルマン征服(ノルマン=コンクェスト)により建国
※イギリス国王としてはウィリアム1世
※フランスではフランス国王の家臣
2.プランタジネット朝:1154~1399年
①ヘンリ2世(在位1154~1189年)
②リチャード1世(在位1189~1199年)
※獅子心王
・第3回十字軍に参加
→アイユーブ朝のサラディンと戦う
③ジョン王(在位1199~1216年)
・フランス王フィリップ2世に敗れる
→大陸(フランス)の領地の大半を失う
・教皇インノケンティウス3世に破門される
・1215年、大憲章(マグナ=カルタ)を承認
→貴族の封建的諸権利の保障、王権の制限
※立憲政治の基礎となった
④ヘンリ3世(在位1216~1272年)
・大憲章を無視:シモン=ド=モンフォールら貴族の反乱を招く
・1256年、シモン=ド=モンフォールが議会を招集
※イギリス議会の起源となる
⑤エドワード1世(在位1272~1307年)
・1295年、模範議会を招集
⑥エドワード3世(在位1327~1377年)
ⅰ.百年戦争(1339~1453年)の開始
・フランス王位継承権を主張し、開戦
ⅱ.二院制議会の成立(14世紀半ば)
・上院(貴族院):大貴族、高位聖職者ら
・下院(庶民院):州・都市の代表。ジェントリ(郷紳)など
※ジェントリ…騎士などが地主化した階層
3.ランカスター朝:1399~1461年
※百年戦争中に成立
①百年戦争に敗北
・カレーを除く大陸領を失う
②バラ戦争:1455~1485年
・ランカスター家VSヨーク家
・王位継承をめぐる内乱
→戦争で諸侯・騎士が没落
4.ヨーク朝:1461~1485年
・バラ戦争中に王位につく
・ランカスター派のテューダー家に倒される
5.テューダー朝:1485~1603年
①ヘンリ7世(在位1485~1509年)
・バラ戦争を終結させる
②ヘンリ8世
・星室庁裁判所を整備
漢字の読み方
・星室庁裁判所:せいしつちょうさいばんしょ