ポイント解説
本国(イギリス)による印紙法や茶法の制定に対して不満を強めた植民地(アメリカ)は、1775年に独立戦争を起こしました。1783年、イギリスはパリ条約でアメリカ合衆国の独立を承認。その後、1787年にアメリカ合衆国憲法が制定され、初代大統領にワシントンが就任しました。
※植民地=アメリカ、本国=イギリス
1.13植民地の形成
①北部
・商工業が発達
②南部
・黒人奴隷を使用した大農園(プランテーション)経営
2.本国と植民地の対立
※本国による課税強化と植民地の不満
①印紙法:1765年
・本国があらゆる印刷物に印紙を貼ることを義務化
→植民地人は「代表なくして課税なし」と抗議
②茶法:1773年
・本国が東インド会社が植民地への茶の販売権を独占することを認める
→植民地人がボストン茶会事件を起こす
(ボストン港で東インド会社の船をおそい、積んであった茶箱を海に投げ捨てた)
※大陸会議
・13植民地の代表で構成
・本国に対し自治の尊重を要求
3.アメリカ独立戦争:1775~83年
①始まり
・レキシントンの戦い:独立戦争最初の戦い
※ワシントン:植民地側の総司令官に任命される
②『コモン=センス』(『常識』)
・トマス=ペインが出版
・植民地人の間で独立の機運が高まる
③独立宣言:1776年7月4日
・13植民地の代表がフィラデルフィアで発表
・トマス=ジェファソンらが起草
④ヨーロッパ諸国の支援
・フランス、スペインの参戦
・ロシアなどが武装中立同盟を結成
→イギリスの孤立
※ヨーロッパ人の参戦
・フランスのラ=ファイエット
・ポーランドのコシューシコ
→独立軍に参戦
⑤ヨークタウンの戦い:1781年
・アメリカ・フランス連合軍がイギリスに勝利
→植民地側の勝利が確定
⑥パリ条約:1783年
・アメリカ・イギリス間の講和条約
・イギリスはアメリカ合衆国の独立を認める
4.合衆国憲法の制定
・1787年、憲法制定会議で採択
①おもな内容
ⅰ.連邦主義
・中央政府の権限を強化
※各州の大幅な自治も認める
ⅱ.三権分立
・行政権:大統領が行使
・立法権:連邦議会が行使
・司法権:最高裁判所が行使
②アメリカ連邦政府
・1789年、憲法に基づいて発足
→初代大統領はワシントン
漢字の読み方
・13植民地:じゅうさんしょくみんち
・印紙法:いんしほう
・茶法:ちゃほう
・連邦主義:れんぽうしゅぎ