歴史5-6 明治維新(まとめ)

ポイント解説

江戸幕府が倒れた後も残っていた古い制度などをやめて、新しい国家の仕組みをつくっていく一連の改革が明治維新です。五箇条の御誓文で新しい政治の方針を示し、版籍奉還廃藩置県で近代国家としての統治の仕組みを確立しました。身分制度も廃止となり、四民平等とされました。


0.明治維新とは

・明治新政府によって進められた、日本を近代化するためのさまざまな改革、およびそれにともなう社会の変化のこと


1.五箇条の御誓文1868年3月

・天皇が神に誓う形式で新政府の基本方針を示した

一 広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ

一 旧来ノ陋習ヲ破リ、天地ノ公道ニ基クベシ

 ※陋習:悪い習慣のこと。具体的には、攘夷の風潮のこと


2.五榜の掲示:1868年

・庶民に向けて示された

キリスト教の禁止など、江戸幕府の政策と同様の内容

→数年後に撤去


3.新しい首都と年号

・江戸を東京と改称し、新しい首都とする

・年号を慶応から明治に改め、一世一元の制(天皇一代につき1つの年号を使用すること)を採用


4.版籍奉還:1869年

・全国の藩主が土地と人民を天皇に返上した

 ※大政奉還では将軍だけが返上し、藩主(大名)の支配体制はそのままだった

・返上後も、もとの藩主は引き続き各地を支配


5.廃藩置県:1871年

・全国のを廃止し、を設置

中央から各県に県令(のちの県知事)を派遣した

東京・大阪・京都の3府には府知事を派遣

中央集権国家の確立へ


6.藩閥政治

・少数の公家と、薩摩長州土佐肥前の4藩の出身者が、明治政府の実権を握って行った政治


7.身分制度の廃止

四民平等

・皇族以外はすべて平等とした

華族:もとの公家大名

士族:もとの武士(その後、帯刀を禁止)

平民:もとの百姓や町人

→平民も名字を名乗り、華族や士族との結婚が可能に

 

解放令:1871年

えた・ひにんの身分とされた人々も平民とした

・しかし、その後も差別が残った


漢字の読み方(タップで開きます) ・明治維新:めいじいしん
・五箇条の御誓文:ごかじょうのごせいもん
・興シ:おこし
・万機公論:ばんきこうろん
・決スヘシ:けっすべし
・旧来:きゅうらい
・陋習:ろうしゅう
・五榜の掲示:ごぼうのけいじ
 ※榜はきへん
・一世一元の制:いっせいいちげんのせい
・版籍奉還:はんせきほうかん
・廃藩置県:はいはんちけん
・県令:けんれい
・県知事:けんちじ
・府知事:ふちじ
・藩閥政治:はんばつせいじ
・華族:かぞく
・士族:しぞく
・解放令:かいほうれい