歴史5-17 日本の産業革命と社会問題(まとめ)

ポイント解説

日本の産業革命は1880年代後半に軽工業で起こりました。日清戦争後には重化学工業でも起こり、八幡製鉄所が操業を開始しています。日本でも資本主義が発達し、財閥が成長しました。一方で、労働争議や公害問題(足尾銅山鉱毒事件)、小作争議が発生するなど、問題も多くみられました。また、社会主義大逆事件で弾圧され、「冬の時代」を迎えることになりました。


1.日本の産業革命

①軽工業

1880年代半ば以降に発展

ⅰ.紡績業

綿糸を生産する

大阪紡績会社などが生産

 

ⅱ.製糸業

生糸を生産する

・大半が女子労働者(工女・女工)

・低賃金・長時間労働の問題

 

重化学工業の発展

日清戦争後(1890年代半ば)、大きく発展

 

ⅰ.官営八幡製鉄所

・北九州に設立

 ※下関条約で得た賠償金をもとに建設

・1901年、操業を開始

筑豊炭田の石炭と、中国から輸入した鉄鉱石で鉄鋼を生産


2.資本家と労働者

労働組合

・労働条件の改善を使用者(経営者)に要求するために、労働者が団結して結成された団体

 

②労働争議

・労働者と経営者の間でおこる争い

・労働者は労働条件の改善などを求めてストライキをおこすことも


3.財閥

・金融をはじめさまざまな業種に進出し、日本経済に大きな支配力をもった資本家とその一族

※四大財閥:三井・三菱・住友・安田


4.公害の発生

足尾銅山鉱毒事件(栃木県)

渡良瀬川が汚染、住民に大きな被害

→地元の衆議院議員田中正造が問題解決に尽力


5.社会主義の動向

①社会民主党の結成1901年

幸徳秋水らが中心

・日本最初の社会主義政党

 

大逆事件:1910年

・社会主義者の幸徳秋水らが死刑になる


6.農村の動き

小作人の増加

・生活が苦しく、借金を返せない農民は土地を手放すことに

地主

・多くの土地を手に入れ、株式投資などを通して資本主義と結びつく者も


漢字の読み方(タップで開きます) ・紡績業:ぼうせきぎょう
・綿糸:めんし
・大阪紡績会社:おおさかぼうせきがいしゃ
・製糸業:せいしぎょう
・生糸:きいと
・工女:こうじょ
・女工:じょこう
・八幡製鉄所:やはたせいてつじょ
・筑豊炭田:ちくほうたんでん
・財閥:ざいばつ
・三井:みつい
・三菱:みつびし
・住友:すみとも
・安田:やすだ
・足尾銅山鉱毒事件:あしおどうざんこうどくじけん
・渡良瀬川:わたらせがわ
・田中正造:たなかしょうぞう
・社会民主党:しゃかいみんしゅとう
・大逆事件:たいぎゃくじけん
・幸徳秋水:こうとくしゅうすい
・小作人:こさくにん
・地主:じぬし