ポイント解説
近代産業を育成するため、政府は官営模範工場の設立など殖産興業政策を進めました。北海道の開拓ではアイヌ民族を日本人に同化し、その文化を否定する政策がとられました。
1.殖産興業
・近代産業の育成をめざした明治政府の政策
①官営模範工場(官営工場)の設立
・欧米の技術を取り入れた工場を政府主導で設立
→まず政府が手本を示し、民間の発展をうながす
例)富岡製糸場(群馬県):フランスの技術を導入し、生糸を生産
・渋沢栄一:富岡製糸場など多くの企業の設立に関わり、日本経済の発展に貢献
②ジャポニスム
・日本は欧米で開催された万国博覧会に参加
→ジャポニスムのおこり:欧米で日本に対する関心が高まる
例)ゴッホが浮世絵の影響を受けた油絵を描いた
2.北海道の開拓
①蝦夷地から北海道へ
・地名を蝦夷地から北海道に改める
・役所として開拓使を設置
・士族らが屯田兵として開拓を行う
②アイヌ民族
・北海道の開拓により、先住民のアイヌ民族は土地や漁場をうばわれた
・1899年、北海道旧土人保護法の制定:アイヌを保護する名目だが、実際には日本人への同化政策の面も
→約100年後の1997年、アイヌ文化振興法が制定され、廃止
漢字の読み方
・殖産興業:しょくさんこうぎょう
・官営模範工場:かんえいもはんこうじょう
・官営工場:かんえいこうじょう
・富岡製糸場:とみおかせいしじょう
・生糸:きいと
・渋沢栄一:しぶさわえいいち
・蝦夷地:えぞち
・開拓使:かいたくし
・屯田兵:とんでんへい
・北海道旧土人保護法:ほっかいどうきゅうどじんほごほう
・アイヌ文化振興法:アイヌぶんかしんこうほう