前回の記事のつづきです。
5教科で40点アップのために。
各教科で何点ずつアップできるのかを考えます。
自己採点したときに、間違えた問題がありますね。
間違えた1つ1つの問題について、正しい解答と解説を読みながら、自分にとっての難易度をつけてみましょう。
・Aは簡単に解ける。必ず得点したい問題
・Bは普通。頑張ればできるようになりそう
・Cは難しい。捨ててもかまわない
といった感じで、3段階か5段階くらいで分けてみます。
前回の記事のaさんの例でいえば、去年の過去問を解いたところ社会科は62点ということでしたので、間違えた38点について、この作業をすることになります。
2.分類の方法
最初は感覚的にやってしまえばいいです。スピーディーにいきましょう。
「これは確実に解ける」「これ落としたらまずいな」という問題はA
今は間違っていても、入試までには確実にできるようになりそうであればAに分類しましょう。
「これは無理だ」「解ける気がしない」という問題はC
それ以外はB
といった感じでOKです。
「Aばかりだとよくないなあ」とか、「Cばかりだと不合格になりそうだからBにしておこう」などと考えないように。正直にやりましょう。
苦手意識の強い教科はBやCばかりになってもいいのです。
3.分類された合計点を計算する
次に、2.でAに分類された問題の合計得点を出します。
同様に、B・Cについても、合計得点を出します。
その結果、aさんは
A 6点
B 20点
C 12点
となったとします。
4.入試本番で確実に取れる点数がわかる
同じ作業を、他の教科でもやります。
5教科でこの作業をした結果、aさんは次の通りになりました。
①去年の過去問の得点(前回の内容)
・国語54点
・数学55点
・英語60点
・理科53点
・社会62点
5教科合計284点
②間違えた点数
・国語46点
・数学45点
・英語40点
・理科47点
・社会38点
5教科合計216点
③間違えた点数をもとに、各教科のA~Cのうちわけ
・国語:A4点、B22点、C20点
・数学:A10点、B15点、C20点
・英語:A8点、B15点、C17点
・理科:A8点、B24点、C15点
・社会:A6点、B20点、C12点
5教科合計:A36点、B96点、C84点
この計算を、他の年度の過去問でもやっていきます。
2年前の過去問ではAが41点、3年前はAが34点、といったように。
ここで大事なのは、③の点数です(特に、Aの点数)。
「間違えた問題のうち、確実に正解できるはずの問題(うっかりミスや、勉強すれば確実に取れるようになるであろう問題)は何点分なのか」(これがAの点数)
を知り、
「自分のやるべきことは、(aさんの場合)34~41点上がるための勉強をすることだ」
ということを自覚することです。
そして、そのための勉強をしましょう。
さらに、何を使って勉強するかということも、ハッキリさせておきましょう。
「数学でAに分類した問題は、○○という問題集をやれば全部確実に解けるようになる」
「社会でAに分類した問題は、ほぼ全部教科書に太字で載っているので、教科書の太字を全部マスターする」
などといった感じです。
そうすれば、(aさんの場合は)5教科で34~41点は上がるだろう、ということが言えます。
5.Aの合計が足りない場合、どうするか
Aの合計だけで合格目標点に到達するのであればOKです。
が、Aだけでは足りない場合は、Bに分類した問題もある程度はできるようになる必要があるということになります。
aさんの例でいえば、5教科で40点アップしたいのに、Aに分類した点数の合計が20点しかなかった、といったようなケースです。
その場合は、どうしたらよいかを書いていきます。
まず、Bに分類した問題・出題内容がよく使う参考書や教科書に載っているかを確認します。
その結果、Bに分類した問題が、実は教科書の太字レベル、参考書の例題レベルだった、ということもあります。その場合は分類をBからAに変えて、確実に得点できるようにしていきましょう。
6.おわりに。補足
難関校をめざす人の場合は、BやCの割合が高くなっていると思います。
(主観による分類なので、高偏差値の人はAやBばかりかもしれませんが)
その場合は、やや難易度の高い問題を解けるように演習を重ねていく必要がありますね。
※注意
都道府県によって難易度が違うので(同じ県でも教科によって難易度が違うことも)、自分が受験する都道府県の入試問題の難易度や傾向をしっかり把握しておくことが必須です。
※すでに合格の見込みが高い人の場合
過去問を解いて合格点を大きく超えるなど、すでに合格の見込みが十分にある場合は、そこまで厳密に数字を出したりしなくても大丈夫だとは思います。うっかりミスや取れるのに間違えてしまった問題を復習しておきましょう。
※もっと言ってしまうと・・・
こういう作業は、本来は夏休み頃にすることが望ましいです。まだ自分の実力より上の高校にチャレンジできるだけの時間もあるので。
(2月の段階では、自分の実力的に妥当な高校を受験する人が多いと思います。)
とはいえ、全員が合格確実な高校を受験するわけではないでしょう。合格する可能性が低め、あるいは良くてボーダーギリギリという場合には、 前回および今回の記事で紹介した作業を通して、数字(得点)に対して現実的に向き合ってほしいと思います。そうすることで、合格する可能性が確実に高まります。
文章だと伝えにくいですね。。ちょっとわかりにくい内容だったかもしれません(文章を読み返して、必要なところは手直ししていきます)。何か不明点や疑問点等ありましたら、お気軽にコメント等ください。
(次回からは軽めの読みもの風になります、たぶん)