1.国会の地位
日本国憲法では、国会について次のように規定しています。国会は三権のうち立法権を担当すること、国会は国権の最高機関であること、国会は国の唯一の立法機関であることです。
2.国会のしくみ
①二院制
日本の国会は二院制を採用していて、衆議院と参議院で構成されています。
②議員定数
議員の数は、衆議院が465人、参議院が245人となっています。ただし、参議院は2022年の選挙から248人になることが決まっています。
③任期
国会議員の任期は、衆議院は4年、参議院は6年となっています。ただし、衆議院は解散があるので、解散された場合は4年の任期よりも短くなります。一方、参議院は解散がなく、3年ごとに半数を改選するしくみになっています。
④被選挙権
立候補できる年齢は、衆議院が満25歳以上、参議院が満30歳以上となっています。
選挙権はすべて18歳以上です。
3.国会の種類
国会の種類は4つあります。
①常会(通常国会)
常会は毎年1回、1月中に召集される国会です。会期(国会が開かれる期間)は150日間で、次年度の予算などを審議することになっています。
②臨時会(臨時国会)
内閣の決定などによって開かれる国会です。いつ開かれるかは特に決まっていません。
③特別会(特別国会)
衆議院議員の総選挙の後に召集される国会です。特別会では内閣総理大臣の指名が行われます。
④参議院の緊急集会
衆議院の解散中、緊急に議決する必要がある場合は、参議院の緊急集会が召集されます。
4.国会の仕事・権限
①法律の制定(立法)
国会のもっとも重要な仕事といえます。法律案は衆議院か参議院の議長に提出された後、委員会で審議され、可決されると本会議で審議・議決されます。もう片方の議院でも同様の手順をとります。
②予算の審議・議決
内閣が提出した予算を国会が審議します。
③条約の承認
内閣が調印した条約を国会が承認します。
④内閣総理大臣の指名
国会議員の中から総理大臣を指名します。
以上の①~④は、衆議院の優越の規定があります。
これに対し、次の⑤~⑦は、衆議院の優越の規定はありません。
⑤憲法改正の発議
衆議院と参議院のそれぞれにおいて、総議員の3分の2以上の賛成によって、憲法改正を発議します。
⑥国政調査権
国の政治について国会が調査する権限です。
⑦弾劾裁判
弾劾裁判所を設置して、国会議員が特定の裁判官を辞めさせるかどうか裁判(判断)する権限です。
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