政治経済:核兵器と軍縮/解説(概略)

核兵器と軍縮の補足説明です。

憶え方のヒントなどを補足します。

 

1.核兵器

①保有国の増加

 アメリカ、ソ連、イギリス、フランス、中国は国連安保理の常任理事国なので大丈夫でしょう。北朝鮮もわかると思います。インドとパキスタンは隣国同士で仲が悪く、先にインドが核保有し、インドに対抗するためにパキスタンも核保有国となりました。

 また、イスラエルも核保有の疑惑がありますが、イスラエルは保有しているともしていないとも言っていません。資料集などでは、イスラエルを核保有国としているものと核保有疑惑国としているもの、それぞれがあります。

 

2.核軍縮の国際的な取り組み

 1963年の部分的核実験禁止条約PTBT1996年、包括的核実験禁止条約CTBTですが、

PTBTとは「Partial Test Ban Treaty」です。

CTBTは「Comprehensive Nuclear Test Ban Treaty」です。

 

 核兵器の禁止は「部分的」から「包括的」に段階をふんで拡大していくのが順当と思われます。ですから、部分的を示す Partial が先で包括的の Comprehensive が後、ということで、CTBTが先、PTBTが後とすれば忘れにくいです。

 

 なお、部分的核実験禁止条約は、部分的核実験停止条約でもOKです(禁止でも停止でもOK)。

 1968年の核拡散防止条約NPTは、「核兵器拡散防止条約」「核不拡散条約」などとも言います。教科書・参考書によって異なりますが、どれでもOKです。

 

3.米ソ(米ロ)2国間の取り組み

 SALTが先でSTARTが後、これも混乱しやすいところですが、SALTは戦略兵器制限条約、STRATは戦略兵器削減条約です。これも、まずは「制限」から始まって、その後さらに軍縮を進めて「削減」となるのが順当ですね。

 

 SALTのLがLimitation(制限)、STARTのRがReduction(削減)であることもあわせておさえておけば、SALTが先でSTARTが後という順番は大丈夫だと思います。

まあアルファベット順でL→Rでもいいですけどね。


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 ※補足解説(おぼえ方のヒント)