Ⅰ.概略の把握
1.経済主体
・企業・家計・政府の3つがある
→互いに財・サービスを貨幣と交換
2.市場メカニズム
・価格の変動によって需要・供給の不均衡が調整されるしくみ
→需要と供給が一致する価格へ向かう
・市場価格…需要と供給の関係により決まる価格
※実際に販売される価格
・均衡価格…需要と供給を一致させる価格
※需要曲線と供給曲線の交点の価格
3.需給曲線を読み取る
・グラフのAが需要曲線
・グラフのBが供給曲線
①価格が高いとき(100円のとき)
・需要は少ない(20個)
・供給は多い(50個)
・需要<供給となり、30個売れ残り(供給超過)
→価格は下落。需要増加へ
②価格が安いとき(40円のとき)
・需要は多い(50個)
・供給は少ない(20個)
・需要>供給となり、30個品不足(需要超過)
→価格は上昇。供給増加へ
※価格の自動調整機能がはたらいて価格が変動し、それに応じて需要・供給も変動
→60円のとき供給超過・需要超過は解消される(均衡価格)
4.市場の失敗
①独占・寡占
・1つまたは少数の企業が市場を支配している状態
・独占価格(寡占価格)…独占(寡占)市場における価格
・管理価格…少数の企業が(水面下で)協調して決定される価格
※プライスリーダー(価格先導者)となった企業が設定
・価格の下方硬直性…価格が下がりにくい現象のこと
②外部経済・外部不経済
・市場内部の活動が、市場外部の第三者に影響を及ぼす場合
・外部経済:よい影響を及ぼす場合
・外部不経済:悪い影響を及ぼす場合
例)公害
③市場自体が成立・存在しない場合
・公共財:一般道路・公園・下水道・警察・消防など
※無料なので儲からない。そのため、(需要はあるが)企業は供給しない
→政府が税金をもとに整備している
5.独占の形態と法規制
①カルテル
・同業者間で価格や生産量について協定を結ぶこと
②トラスト
・同一産業で企業が合併し、1つの企業になること
③コンツェルン
・親会社が企業の株式保有により系列化して形成される企業集団
・親会社(持株会社)が株式の保有を通じて子会社・孫会社を支配
・かつての財閥の形態
※独占禁止法:1947年制定
・寡占(独占)などで生じる消費者への損害を防ぐために制定
→公正取引委員会が運用し、市場を監視しながら健全な競争の確保を図っている
・カルテルは独占禁止法により禁止
・1997年改正し、持株会社を容認