中学理科:化学変化と質量・熱(基礎)

1.質量保存の法則

・化学変化が起こる前と後で、物質全体の質量は変化しないこと

 

①沈殿ができる反応

:うすい硫酸と水酸化ナトリウム水溶液を混ぜると、硫酸バリウムの白色の沈殿ができる

→反応の前後で質量は変化しない

 

②気体が発生する反応

:うすい塩酸と炭酸水素ナトリウムを混ぜると、二酸化炭素が発生する

密閉した容器内では、質量は変化しない

 容器を密閉していないと質量は減る(理由:発生した二酸化炭素が空気中に出ていくため)

 

③金属の酸化

銅を熱すると酸化銅になる

密閉した容器内では、質量は変化しない

 容器を密閉していないと質量は増える(銅と結びついた酸素の分だけ質量が増える)


2.化学変化と質量の比

・化学変化が起こる物質の質量比は一定

→グラフに表すと、原点を通る直線になる(比例のグラフ)

 

↓酸素と銅(赤)、マグネシウム(青)の質量比

①酸化銅の質量比(グラフ:赤)

銅:酸素4:1で化合する

 銅:酸化銅4:5

 酸素:酸化銅=1:5

 

・銅4gを加熱すると、酸素1gと化合(酸化)して、酸化銅5gができる

銅8gを加熱すると、酸素2gと化合(酸化)して、酸化銅10gができる

 

 

②酸化マグネシウムの質量比(グラフ:青)

マグネシウム:酸素3:2で化合する

 マグネシウム:酸化マグネシウム3:5

 酸素:酸化マグネシウム=2:5

 

マグネシウム3gを加熱すると、酸素2gと化合(酸化)して、酸化マグネシウム5gができる

マグネシウム6gを加熱すると、酸素4gと化合(酸化)して、酸化マグネシウム10gができる


3.化学変化と熱

発熱反応

・化学変化をするとき、周囲に熱を出す反応(温度が上がる)

 

:鉄が酸化して酸化鉄となるとき、熱くなる

 →化学かいろに利用(製品名:ホッカイロなど)

 

 

吸熱反応

・化学変化をするとき、周囲の熱をうばう反応(温度が下がる)

 

:水酸化バリウムと塩化アンモニウムが反応して、アンモニアが発生するとき


漢字の読み方

・沈殿:ちんでん

・密閉:みっぺい

発熱反応:はつねつはんのう

吸熱反応:きゅうねつはんのう