中学理科:原子・分子と化学式・化学反応式(基礎)

1.原子

・物質をつくっている最小の粒子

 

①原子の性質

・それ以上分割することができない

・原子の種類によって質量や大きさが決まっている

・他の種類の原子に変わることはなく、なくなることもなく、新しくできることもない

 

②原子の記号

・アルファベット1文字か2文字の記号で表す

水素

酸素

炭素

窒素

硫黄

Cl塩素

※Clのlはエル(Lの小文字)です

 

Fe

Cu

Ag

Naナトリウム

Mgマグネシウム

Alアルミニウム

Caカルシウム


2.分子

・いくつかの原子が結びついた粒子

・物質の性質を示す最小の粒子

例:水素は原子が2個結びついて分子をつくっている

  水は水素原子2個と酸素原子1個が結びついて分子をつくっている


3.物質の分類

①純粋な物質(純物質)

ⅰ.単体

1種類の原子だけでできている物質

例:酸素水素

 

ⅱ.化合物

2種類以上の原子でできている物質

例:二酸化炭素酸化銅

 

②混合物

・2種類以上の物質が混じりあったもの

例:食塩水、空気


4.化学式

・原子の記号と数字を用いて物質を表したもの

①分子をつくる物質

ⅰ.単体

H水素分子

O酸素分子

 

ⅱ.化合物

CO二酸化炭素分子

NHアンモニア分子

HO分子

気体は分子をつくることが多い。水も

 

②分子をつくらない物質

ⅰ.単体

Cu

Fe

 

ⅱ.化合物

CuO酸化銅

NaCl塩化ナトリウム(食塩)

金属をふくむ物質は、分子をつくらないことが多い


5.化学反応式

化学式を用いて、化学変化を表した式

①水の電気分解

2HO2HO

 

②酸化銅の分解

・2CuO→2CuO


【補足解説】

以下の手順で考え、正しい化学反応式を作ろう!

化学反応式では、矢印の左右(両辺)の原子の種類と数が同じになるようにする。

 

①水の電気分解

HO → H2 + O

 

確かに左右で原子の種類と数は同じだけど

(水素原子2個、酸素原子1個)、

酸素Oは分子をつくる物質なので

にしないといけない

(Oだけでは存在できない)

 

 

HO → H2 + O

これだと左右の原子の数が合わない

左の酸素原子は1つ、右の酸素原子は2つ。

なので、左のHOを2つにする

 

 

H+ H→ H2 + O 

左右とも、酸素原子は2つになった。

今度は、水素原子が合わない

(左は4つ、右は2つ)。

なので、右のHを増やす

 

 

HO + HO → H2  + H2 + O

これなら、左右ともに水素原子が4つ、酸素原子が2つとなり、OK!

でもまだ完成ではない。数学でy+yは2yと表すように、

HO+HOは2HO+Hは2Hと表さないといけない

 

 

2HO → 2H + O

これで完成!

 

 

②酸化銅の分解

・CuO → Cu + O

 

①で見た通り、Oはにしないとダメ。

Cuは分子をつくらないので、

CuのままでOK

 

 

CuO → Cu + O

すると今度は、左右で酸素の原子の数が合わない(左は1つ、右は2つ)。

 

 

2CuO → Cu + O

左右の酸素の数は合ったけど、銅の数が合わない(左は2つ、右は1つ)。

 

※2CuOではないの?

酸化銅はCuOであって、CuOと書くと間違い2CuOCuOが2つ(Cu2つO2つ)ということ。

(Cu + O + Cu + OCuO + CuO → 2CuO)

 

2CuO → 2Cu + O

これでOK!

左右とも、銅原子2つ、酸素原子2つになりました。

 

慣れるまでは、こういう手順をふんで、正しい化学反応式を書けるようにしよう。

実際の化学反応式を見たら、自分で再現できるように練習する!


漢字などの読み方

原子:げんし

粒子:りゅうし

窒素:ちっそ

硫黄:いおう

・Cl:シーエル

・Fe:エフイー

・Cu:シーユー

・Ag:エージー

・Na:エヌエー

・Mg:エムジー

・Al:エーエル

・Ca:シーエー

分子:ぶんし

CO:シーオーツー

・NH:エヌエイチスリー

:エイチツーオー

CuO:シーユーオー

NaCl:エヌエーシーエル