軍事・警察、四民平等、地租改正


ポイント解説

・新政府は近代国家の建設のため、さまざまな制度の改革を実施する。

 ここでは、兵制(徴兵令)四民平等、税制(地租改正)の改革について学ぶ。


1.軍事

①軍制:国民皆兵の近代的軍隊

大村益次郎が構想:長州藩出身。暗殺される

山形有朋が実現:長州藩出身。奇兵隊の指揮を経験

 

②兵部省:1869年設置

・軍事関係を担当する

 ※1872年、陸軍省・海軍省となる

 

御親兵

・1871年の廃藩置県に際し、薩摩・長州・土佐から約1万人の兵力を集める

 ⇒1872年、近衛兵に改称

 

鎮台の設置:1871年

常設の陸軍

・反乱・一揆への備えとした

 

徴兵告諭:1872年

血税一揆の発生

 ←徴兵告諭の中の「血税」の文字を誤解

 

徴兵令:1873年

満20歳に達した男子に3年間の兵役を義務化

※さまざまな免除規定

・官吏・官立学校生

・戸主・長男

代人料270円納入者

⇒1883年、徴兵令改正で免役規定は制限

 

⑦近衛兵の反乱と軍人の統制

ⅰ.竹橋事件:1878年

・皇居近くで近衛兵が反乱を起こす

 

ⅱ.軍人勅諭:1882年

 

・天皇への忠節、軍人の政治不関与などを規定

 

⑧中央軍令機関

ⅰ.(陸軍)参謀本部

・1878年設置。陸軍の最高軍令機関

 

ⅱ.海軍軍令部

・1893年設置。海軍の中央軍令機関


2.警察制度

内務省の設置:1873年

・初代内務卿は大久保利通

・全国の警察組織を統轄

 ※ほかに、殖産興業、地方行政にも携わる

 

警視庁の設置:1874年

東京に設置


3.封建的身分制度の撤廃

四民平等

ⅰ.新たな族籍

華族:公卿・大名

士族:公家・武士

平民:百姓・町人

 ※江戸時代の「農工商」。全体の9割以上

・その他:僧侶・神職など

 

ⅱ.身分的制約の撤廃

平民にも苗字(名字)を許可

平民と華・士族の結婚も可に

・移住と職業選択の自由

 

ⅲ.(身分)解放令1871年

えた・非人の名称を廃止

⇒職業・身分とも平民と同様に

※ただし差別は残る

 

壬申戸籍:1872年

全国民を対象とする最初の近代的戸籍

 

秩禄処分:華族・士族の解体

・華族・士族の経済的特権の廃止

秩禄(禄・賞典禄)の支給を廃止

 ※国家財政を圧迫

 

ⅰ.秩禄奉還の法:1873年

・希望者に数年分の家禄を支給

→秩禄支給停止早期退職

 

ⅱ.金禄公債証書の支給:1876年

・秩禄の支給を全廃

 

廃刀令1876年

※秩禄処分と合わせて士族の身分的特権を廃止

 

⑤士族の困窮

ⅰ.「士族の商法」

・慣れない商業に従事し、多くは失敗

 

ⅱ.士族授産

・政府による事業資金の貸し付け、北海道開拓事業などの救済策

不平士族の発生

士族反乱自由民権運動へつながる


4.地租改正

・近代的な統一的税制を確立へ

・税収が不安定な年貢から、定額金納による安定した税制へ

 

①前提条件の整備

・1871年、田畑勝手作りを許可

・1872年、田畑永代売買の禁止令を解禁

・1872年、地券を従来の年貢納入者に交付

⇒土地の所有権が確定

 

地租改正条例の公布:1873年

改革の実施(~1881年)

 

ⅰ.税制上の変更点

・課税基準:収穫高から地価

・税率:一定せず不安定⇒地価の3%(一定で安定)

・納税方法:物納から金納

 ※小作料は物納のまま残る

・納税者:耕作者から地券所有者(土地所有者)

 

ⅱ.政府の方針

・従来の年貢による収入を減らさない

 ※地租を高額に設定

・所有権を立証できない入会地は官有地に編入

 

地租改正反対一揆:1876年

・負担の軽減を求めた農民が各地で一揆

⇒結果:1877年、地租を2.5%に引き下げ

※1898年、3.3%に上昇