日:縄文時代


縄文時代:約1万3000年前~BC4世紀頃

※縄文時代の時期区分

草創期・早期・前期・中期・後期・晩期の6時期

 ※土器の変化による分類

 

1.気候の変化

①最後の氷期

・気候がしだいに温暖化

 

完新世約1万年前~

・地球が温暖になり、氷河がとけて海面が上昇

⇒現在の形に近い日本列島の形成

・動物・植生の変化に伴い、人々の生活も変化

 縄文文化の成立


2.縄文土器

厚手低温で焼かれ黒褐色のものが多い

・早期以降、表面に縄目の文様を持つものが多い

 

①草創期の土器

無文土器

隆起線文土器

爪形文土器

 

②中期の土器

火炎土器:芸術性の高い形状

 

③晩期の土器

亀ヶ岡式土器

 ※亀ヶ岡遺跡(青森県)で多く出土


3.さまざまな道具

磨製石器

・表面をするどくみがいた石器

 ※縄文時代は新石器時代に属する

 

ⅰ.磨製石斧

・斧形の磨製石器

 

ⅱ.石皿・すり石

・木の実をすりつぶすために使用

 

打製石器

※縄文時代も打製石器が使われた

ⅰ.打製石斧

・土を掘る際などに使用

 

ⅱ.石匙

・動物の皮をはぐ際などに使用

 

③狩猟用の道具

・小型のすばやい動物をとらえるため

 ※ニホンシカイノシシなど

弓矢の使用、落とし穴の利用

 

④漁労の道具

石錘土錘など

の利用

 

骨角器

釣針・やすなど

動物の骨・角・牙を加工

 

丸木舟

・大木の内部をくり抜いて作った

・縄文人は外洋航海をしていた


4.縄文時代の生活

※貧富の差、身分の差はなかった

 

竪穴住居

・地面を掘り下げ、柱と屋根でつくった建物

⇒台地上に環状集落を形成し、集団で生活

 

貝塚

・貝殻が堆積して層を形成した遺跡

・食べ物の残りかす、土器・石器の破片、死者・犬を埋葬することも

大森貝塚(東京都):明治時代にアメリカ人モースが発見

加曾利貝塚(千葉県)

鳥浜貝塚(福井県)

 

③交易

広い範囲で交易が行われた

 ※遠隔地で出土

ⅰ.黒曜石

・石器の材料

・産地:和田峠(長野県)、白滝(北海道)など

 

ⅱ.ひすい(硬玉)

・勾玉などの材料

・半透明・緑色

・産地:姫川流域(新潟県)など

 

ⅲ.サヌカイト(讃岐石)

・産地:二上山(大阪府・奈良県の境)など

 

アニミズム

・あらゆる自然物・自然現象に霊魂が存在すると考える原始信仰

ⅰ.土偶

・人間(女性)をかたどった土製品

・収穫・生殖などをの祈る呪術に用いられたとされる

遮光器土偶ハート形土偶などがある

 

ⅱ.石棒

・男性器をかたどったとされる石器

 

ⅲ.抜歯

・成人式(通過儀礼)として歯を抜いた

 

ⅳ.叉状研歯

・上の門歯(前歯)をフォーク状にけずる

・呪術者など特殊な職業の者と考えられる

 

ⅴ.屈葬

・ひざと腰を強く折り曲げる埋葬方法

・死者の霊による災いを防ぐためと考えられる

 

三内丸山遺跡(青森県)

・縄文時代前期~中期の大集落遺跡

・最盛期には500人近くが生活


5.年代測定法

※考古学的な調査に利用

炭素14年代法(放射性炭素年代測定法)

年輪年代法