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身分制度、村と町

1.江戸時代の身分制度

士農工商:江戸時代の身分制度であり社会秩序

 →職業により身分を固定し、移動を禁止

 

①支配身分

武士:将軍、大名、旗本・御家人など。苗字・帯刀の特権

・ほかに皇族、公家、上層の僧侶・神職なども

 

②被支配身分

百姓:農業をはじめ林業・漁業などに従事

職人:手工業者

家持:都市に住み、商業などに従事

 

※下位の身分(被差別民)とされた人々

えた穢多):死牛馬の皮革処理、牢獄の番・行刑役などに従事

非人:物乞い、遊芸、清掃などに従事

 

 

2.村と百姓

①概要

・17世紀後半で63000余りの村が存在

・大部分が農村。他に漁村・山村・在郷町など

在郷町…農村部に成立した商工業者(在郷商人)の集落。定期市から発展したものも

 

②自治のしくみ

村方三役名主組頭百姓代村役人本百姓が就く

 ※名主は関西では庄屋、東北では肝煎とよばれた

村法村掟)を制定し、これにもとづいて村を運営

 →違反者には村八分などの制裁

本百姓…自分の田畑を持つ百姓。村方三役に就いて村の統治に参加できる

 →本途物成などの年貢を負担

水呑百姓…自分の田畑を持たず、村政に参加できない

名子被官・譜代…豊かな本百姓に隷属する者

 

③本百姓の負担

村請制:年貢・諸役は村でまとめて納入

本途物成…本百姓の負担の中心となる年貢

 ※四公六民や五公五民が一般的

小物成…本途物成以外の雑税の総称

 ※農業以外の副業などに賦課(茶・魚など)

 

高掛物…村高に応じて課された付加税

国役…国単位に課せられる土木工事での夫役

 

伝馬役…街道周辺の村々が提供した人や馬などの負担

助郷役…人馬不足の際に補助人足を差し出す村(助郷)の負担

 

④年貢率の決め方

検見法:その年の収穫状況に応じて決める

定免法:収穫高(豊作・凶作)に関係なく税率が一定

 ※8代将軍徳川吉宗による享保の改革では、定免法を採用した

 

⑤幕府の農村政策

ⅰ.田畑永代売買の禁令

・1643年発令

・土地の売買・権利の移動を禁止

※豊かな農民への土地集中と本百姓の没落を防ぐため

(幕府は、農村内で貧富の差が広がるのを嫌がった)

 

ⅱ.田畑勝手作の禁

・穀物以外の商品作物の栽培禁止。のちに形骸化

 

ⅲ.慶安の触書

・1649年発令

・耕作の奨励、衣食住などで農民を統制

※幕府が出したものか疑問も

 

ⅳ.分地制限令

・1673年発令

・耕地の分割相続を制限し、田畑の細分化を防ぐために発令

 

ⅴ.五人組

・年貢納入や犯罪防止などで連帯責任を負わせる

 

ⅵ.新田開発

・耕地面積を拡大→収穫量が増加。年貢も増加

 

3.町と町人

城下町身分によって居住区域が区分された

 

①武家地

・城下町の大半を占める

 

②寺社地

 

③町人地

・面積は狭く人口密度が高い

という共同体が多数存在

・年貢負担はないが、さまざまな町人足役を負担

 

ⅰ.町人

・町に住む家持の住人

町奉行の下で、町役人町年寄名主町名主庄屋)・月行事が町政を担う

 →町法町掟)を制定し、それらにもとづいた運営を行う

 

ⅱ.家持でない町の住人

・町の運営には参加できない

・地主である町人に地代・店賃を支払う

地借…宅地を借りて家屋を建てて住む者

借家店借…家屋ごと借りて住む者

 


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漢字の読み方

 

士農工商:しのうこうしょう

・苗字:みょうじ

・帯刀:たいとう

家持:いえもち

・穢多:えた

・皮革:ひかく

・行刑役:ぎょうけいやく

・非人:ひにん

・物乞い:ものごい

・遊芸:ゆうげい 

・在郷町:ざいごうまち

村方三役:むらかたさんやく

名主:なぬし

組頭:くみがしら

百姓代:ひゃくしょうだい

・村役人:むらやくにん

庄屋:しょうや

・肝煎:きもいり

・村法:そんぽう

村掟:むらおきて

村八分:むらはちぶ

本百姓:ほんびゃくしょう

水呑百姓:みずのみびゃくしょう

・名子:なご

・被官:ひかん

・譜代:ふだい

・村請制:むらうけせい

本途物成:ほんとものなり

・四公六民:しこうろくみん

・五公五民:ごこうごみん

小物成:こものなり

・賦課:ふか

・高掛物:たかがかりもの

・国役:くにやく

伝馬役:てんまやく

助郷役:すけごうやく

検見法:けみほう

定免法:じょうめんほう

田畑永代売買の禁令:でんぱたえいたいばいばいのきんれい

田畑勝手作の禁:でんぱたかってづくりのきん

・慶安の触書:けいあんのふれがき

分地制限令:ぶんちせいげんれい

五人組:ごにんぐみ

新田開発:しんでんかいはつ

城下町:じょうかまち

・武家地:ぶけち

寺社地:じしゃち

町人地:ちょうにんち

:ちょう

町人足役:ちょうにんそくやく

町人:ちょうにん

家持:いえもち

町奉行:まちぶぎょう

・町役人:ちょうやくにん

町年寄:ちょうどしより

・名主:なぬし

町名主:ちょうなぬし

庄屋:しょうや

・月行事:がつぎょうじ(がちぎょうじ)

町法:ちょうほう

町掟:ちょうおきて

 

地借:じがり

・借家:しゃくや

店借:たながり