日本史:弥生時代(概略)

Ⅰ.弥生時代の年代

・BC4世紀頃~AD3世紀中頃


Ⅱ.弥生時代の特徴

1.道具・生活

①金属器の伝来・使用

※打製石器、磨製石器も引き続き使用

ⅰ.青銅器

銅鐸銅剣銅矛銅鏡など

 →祭りの宝物として使用

 

ⅱ.鉄器

・武器工具として使用。実用的

 

②土器

弥生土器…高温で焼かれ赤褐色

 ※うすくてかたい

 

稲作の開始

ⅰ.伝来

・大陸・朝鮮半島から九州北部に伝来

 →日本列島各地に広がる

 北海道・南西諸島では農耕は行われず

 

ⅱ.石包丁

・稲の穂を刈るために使用した磨製石器

 

ⅲ.高床倉庫

・収穫した稲をたくわえた建物

 

軍事的・防御的な集落の出現

※戦いが始まったことがわかる

ⅰ.環濠集落

・周囲に深い濠や土塁をめぐらせた集落

 例:吉野ヶ里遺跡(佐賀県)、唐古・鍵遺跡(奈良県)

 

ⅱ.高地性集落

・山頂などに築かれた集落

 

⑤縄文時代からの変化

貧富の差身分の差の発生

・小さな国々が各地に成立

 

⑥埋葬

ⅰ.伸展葬

・死者の両脚を伸ばした状態で埋葬

 

ⅱ.方形周溝墓

・方形(四角形)の低い墳丘の周囲に溝をめぐらせた墓

 ※他に支石墓甕棺墓なども


2.中国の歴史書の記述

『漢書』地理志

・紀元前後の(日本)は約100の小国が分立

・倭は楽浪郡に定期的に使者を送った

 

『後漢書』東夷伝

ⅰ.奴国王の朝貢

西暦57年、九州北部の奴国の王が後漢に使いを送る

→皇帝(光武帝)から漢委奴国王と刻まれた金印を与えられた

 ※この金印は江戸時代に志賀島(福岡県)で発見

 

ⅱ.倭国王帥升の朝貢

・107年倭国王帥升らが後漢に使いを送る

・皇帝に生口(奴隷)160人を貢物として贈る

 

『魏志』倭人伝

・239年、邪馬台国の女王卑弥呼に使いを送り朝貢

 →皇帝から親魏倭王の称号と金印銅鏡100枚などを授けられた

 

邪馬台国

・3世紀、30余りの小国が連合してできた

卑弥呼の死後、同族の女性の壱与が王に


漢字の読み方(タップで開きます) 1.道具・生活
銅鐸:どうたく
・銅剣:どうけん
・銅矛:どうほこ
・銅鏡:どうきょう
・宝物:ほうもつ
石包丁:いしぼうちょう
高床倉庫:たかゆかそうこ
環濠集落:かんごうしゅうらく
吉野ヶ里遺跡:よしのがりいせき
唐古・鍵遺跡:からこ・かぎいせき
高地性集落:こうちせいしゅうらく
伸展葬:しんてんそう
・方形周溝墓:ほうけいしゅうこうぼ
・支石墓:しせきぼ
・甕棺墓:かめかんぼ

2.中国の歴史書の記述
『漢書』地理志:かんじょちりし
ではなく
・倭:わ
・楽浪郡:らくろうぐん
『後漢書』東夷伝:ごかんじょとういでん
奴国:なこく
・後漢:ごかん
・光武帝:こうぶてい
・漢委奴国王:かんのわのなのこくおう
※刻まれた文字はではなく
金印:きんいん
・志賀島:しかのしま
・帥升:すいしょう
・生口:せいこう
・奴隷:どれい
『魏志』倭人伝:ぎしわじんでん
邪馬台国:やまたいこく
卑弥呼:ひみこ
・魏:ぎ
・親魏倭王:しんぎわおう
壱与:いよ

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