Ⅰ.平安時代の年代
・平安京に遷都された794年から、鎌倉幕府が開かれる1185年(または1192)年まで。
Ⅱ.大まかな流れ
1)平安京遷都、平安時代の始まり(794年)
2)藤原氏の台頭:他氏排斥(9~10世紀)
3)藤原氏の全盛、摂関政治(11世紀)
4)武士の出現
5)院政の開始(1086年)
6)平氏政権
7)源平の争乱(12世紀後半)
Ⅲ.平安時代の流れ
1)平安時代の始まり
①遷都:桓武天皇のとき
・784年、長岡京に都を移す
・794年、平安京に都を移す →平安時代の始まり
②支配地域の拡大(東北地方)
・桓武天皇が坂上田村麻呂を征夷大将軍に任命
→蝦夷の指導者阿弖流為を降伏させた
③対外関係の変化
ⅰ.遣唐使の停止
・894年、菅原道真の提案
ⅱ.中国
・10世紀初め、唐が滅亡
→その後、宋が統一
ⅲ.朝鮮半島
・10世紀初め新羅が滅亡
→高麗が統一
2)藤原氏の他氏排斥
ⅰ.842年、承和の変
→〇藤原良房
×伴健岑、橘逸勢ら
ⅱ.866年、応天門の変
→〇藤原良房
×伴善男ら
ⅲ.901年、菅原道真、大宰権帥に左遷
→〇藤原時平
×菅原道真
ⅳ.969年、安和の変
→×源高明
3)藤原氏の全盛
①摂関政治
・天皇の幼少時は摂政、成人後は関白として、政治の実権をにぎる
・娘を天皇の后にし、生まれた子を次の天皇に即位させ、外戚として勢力を伸ばした
②全盛期
・藤原道長・藤原頼通父子のとき
4)武士の出現
①地方支配の変化
・10世紀になると、地方の政治は国司に一任される
→横暴な国司の出現:藤原元命、藤原陳忠ら
※地方の政治は乱れる →自衛のために武士が登場
②武士の反乱:10世紀前半
ⅰ.平将門の乱
・関東地方で反乱
・平貞盛、藤原秀郷らが鎮圧
ⅱ.藤原純友の乱
・瀬戸内海周辺で反乱
・源経基らが鎮圧
③荘園の変質
・不輸の権:荘園にかかる税を免除
・不入の権:国司の使者(検田使)の荘園への立ち入り拒否
④武士団の成長
ⅰ.前九年合戦:1051~1062年
・源頼義・源義家父子が、清原氏の助けを得て安倍氏を滅ぼす
ⅱ.後三年合戦:1083~1087年
・源義家が清原氏の内紛に介入
→奥州藤原氏の繁栄:清衡、基衡、秀衡、泰衡の4代
漢字の読み方
・桓武天皇:かんむてんのう
・坂上田村麻呂:さかのうえのたむらまろ
・征夷大将軍:せいいたいしょうぐん
・阿弖流為:あてるい
・菅原道真:すがわらのみちざね
・宋:そう
※漢字ミス注意:「宗」は×
・高麗:こうらい
・承和の変:じょうわのへん
・藤原良房:ふじわらのよしふさ
・伴健岑:とものこわみね
・橘逸勢:たちばなのはやなり
・応天門の変:おうてんもんのへん
・伴善男:とものよしお
・大宰権帥:だざいごんのそち
・左遷:させん
・藤原時平:ふじわらのときひら
・安和の変:あんなのへん
・源高明:みなもとのたかあきら
・摂関政治:せっかんせいじ
・摂政:せっしょう
・関白:かんぱく
・外戚:がいせき
・藤原道長:ふじわらのみちなが
・藤原頼通:ふじわらのよりみち
※漢字ミス注意:「頼道」は×
・藤原元命:ふじわらのもとなが
・藤原陳忠:ふじわらののぶただ
・平将門:たいらのまさかど
・平貞盛:たいらのさだもり
・藤原秀郷:ふじわらのひでさと
・藤原純友:ふじわらのすみとも
・源経基:みなもとのつねもと
・不輸の権:ふゆのけん
・不入の権:ふにゅうのけん
・検田使:けんでんし
・前九年合戦:ぜんくねんかっせん
・源頼義:みなもとのよりよし
・源義家:みなもとのよしいえ
・後三年合戦:ごさんねんかっせん
・清衡、基衡、秀衡、泰衡:きよひら、もとひら、ひでひら、やすひら
※漢字ミス注意:「衝」は×