ポイント解説
行きづまる日本経済。高まる政治不信。そんななか、国民の支持を集めた軍部が暴走していきます。満州事変のあと日本は国際連盟を脱退し孤立化。国内では五・一五事件と二・二六事件を通して軍部が台頭。軍国主義が本格化していきます。
1.満州事変:1931年
①軍事行動の開始
・関東軍が中国・奉天郊外の柳条湖で満鉄の線路を爆破
→軍事行動を開始し満州の主要部を占領
※関東軍…中国東北部の満州にいた日本陸軍の部隊
②満州国:1932年
・関東軍が満州国の建国をを宣言
・清の最後の皇帝溥儀を元首とする
※犬養毅内閣は満州国を承認せず
2.五・一五事件:1932年5月15日
・海軍の青年将校が犬養毅首相を暗殺
→政党内閣の時代が終わる
※次の齋藤実内閣は満州国を承認
3.リットン調査団
・国際連盟から派遣され、満州事変について現地を調査
国際連盟総会の決議:1933年
・満州国を認めない
・日本軍の引き上げを勧告
→日本は国際連盟を脱退し、満州の支配を強化
※日本の孤立化
4.二・二六事件:1936年2月26日
・陸軍の青年将校が首相官邸や警視庁などを襲撃
→軍部の政治的な発言力が拡大
5.日独防共協定:1936年
・ドイツと結ぶ
※防共:共産主義を防ぐ(日本とドイツがソ連に対抗するということ)
6.日本経済の状況:1930年代
・景気が回復
・重化学工業の生産が軽工業を上回る
・新しい財閥の成長
・ブロック経済を行うイギリス・フランスと貿易上の対立が生じる
漢字の読み方(タップで開きます)
・満州事変:まんしゅうじへん・関東軍:かんとうぐん
・奉天:ほうてん
・柳条湖:りゅうじょうこ
・溥儀:ふぎ
・犬養毅:いぬかいつよし
・五・一五事件:ごいちごじけん
(ごーいちごじけん)
・犬養毅:いぬかいつよし
・二・二六事件:ににろくじけん
(にーにーろくじけん)
・日独防共協定:にちどくぼうきょうきょうてい