地理4-6 日本の産業 まとめ


0.産業の分類

第一次産業

農林水産業

・人間が自然に直接はたらきかけて行う生産活動

 

第二次産業

工業鉱業

※原材料を加工して製品をつくり出す産業

 

第三次産業

商業サービス業金融業など

※第一次・第二次産業以外


1.日本の農業

①特徴

北海道を除いて小規模

単位面積あたりの収穫量が多い

 

②野菜の生産

ⅰ.近郊農業

大都市周辺でさかん

 

ⅱ.促成栽培

冬でも暖かい気候を利用、出荷時期を早める

宮崎県高知県など

 

ⅲ.抑制栽培

・夏でも冷涼な気候を利用、出荷時期を遅らせる

長野県群馬県キャベツレタスを生産

 

ⅳ.施設園芸農業

・温室ビニールハウスを利用

 

③果樹栽培

・扇状地台地ゆるやかな斜面などを利用

 ※水はけが良い土地

・各地の気候に合わせた果物を栽培

 

ⅰ.りんご

・東日本に多い

冷涼な地域

 

ⅱ.みかん

・西日本に多い

温暖な地域

 

ⅲ.ぶどう

中央高地に多い

※雨の少ない地域

 

④畜産

・北海道鹿児島県宮崎県で特にさかん

 

⑤食料自給率の低下

・日本の食料自給率は約40%

・背景:農産物の貿易自由化(牛肉オレンジ、小麦など)


2.日本の林業

①国産の木材

秋田すぎ木曽ひのき吉野すぎなど

→木造建築に利用

 

②輸入木材の増加

林業従事者の減少高齢化


3.日本の漁業

①おもな漁港

・銚子(千葉県)、焼津(静岡県)、八戸(青森県)など

→世界でも有数の漁獲量

 

遠洋漁業沖合漁業の減少

・背景:各国が(排他的)経済水域を設定

 

②とる漁業から育てる漁業へ

養殖漁業栽培漁業が行われている


4.日本の工業

・日本は世界有数の先進工業国

 

①臨海部の工業

ⅰ.特徴

加工貿易(原料の輸入製品の輸出)に便利

→戦後、太平洋ベルトを形成

鉄鋼業石油化学工業が発達

 

ⅱ.早い時期から発展した工業地帯(地域)

京浜工業地帯

中京工業地帯

阪神工業地帯

北九州工業地帯(地域)

 

ⅲ.戦後に発展した工業地域

・京葉工業地域

・東海工業地域

・瀬戸内工業地域

など

 

②内陸部の工業地域

ⅰ.特徴

・1970年代以降に発達

工業団地を形成

空港高速道路のインターチェンジ付近

機械工業自動車など

電子部品IC(集積回路)など

 

ⅱ.おもな工業地域

・北関東工業地域

・東北地方

・九州地方

 

③日本の工業の発展

ⅰ.軽工業

せんい工業食品工業など

※早い時期から発展

 

ⅱ.重化学工業

鉄鋼業機械工業石油化学工業など

※戦後、特に発展

 

ⅲ.先端技術産業

電子部品の生産など

※近年、発展が進んだ

 

④日本の工業の変化

ⅰ.工場の海外移転

・1980年代以降に進む

・海外で生産し、日本にも輸入

・これらの日本企業は多国籍企業になる

 

a.ヨーロッパ、北アメリカに移転

・理由:貿易摩擦を解消するため

 

b.アジアに移転

・理由:労働力が豊富で、賃金が安いから

 ※生産コストを下げることができる

 

ⅱ.産業の空洞化

・国内の生産が衰退していく現象

・原因:工場の海外移転、安い輸入品の増加


5.日本の商業

商業卸売業小売業

 

卸売業

・小売店に商品を販売する業種

・卸売業者の例:問屋商社社など

 

小売業

・消費者に直接商品を販売する業種

・小売店の例:スーパーマーケットコンビニエンスストア百貨店(デパート)など

※近年はインターネットを利用した販売も増加


6.日本のサービス業

・運輸・郵便業、医療・福祉、教育、情報サービス業など

 

①情報通信技術(ICT)関連産業 ※情報サービス業

IT革命により急速に拡大している

インターネットを利用した産業

→ニュース・広告の配信、商品の販売(オンラインショッピング)などに活用


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●4-1 日本の位置と領域
解説講座  ・まとめ  ・一問一答

●4-2 地方区分と都道府県
解説講座  ・まとめ  ・一問一答

●4-3 日本の地形
解説講座  ・まとめ  ・一問一答

●4-4 日本の気候と雨温図
解説講座  ・まとめ  ・一問一答

●4-5 日本周辺の海と海流
解説講座  ・まとめ  ・一問一答

●4-6 日本の産業
解説講座  ・まとめ  ・一問一答