0.産業の分類
①第一次産業
・農林水産業
・人間が自然に直接はたらきかけて行う生産活動
②第二次産業
・工業、鉱業
※原材料を加工して製品をつくり出す産業
③第三次産業
・商業、サービス業、金融業など
※第一次・第二次産業以外
1.日本の農業
①特徴
・北海道を除いて小規模
・単位面積あたりの収穫量が多い
②野菜の生産
ⅰ.近郊農業
・大都市周辺でさかん
ⅱ.促成栽培
・冬でも暖かい気候を利用、出荷時期を早める
・宮崎県、高知県など
ⅲ.抑制栽培
・夏でも冷涼な気候を利用、出荷時期を遅らせる
・長野県や群馬県でキャベツ、レタスを生産
ⅳ.施設園芸農業
・温室やビニールハウスを利用
③果樹栽培
・扇状地、台地、ゆるやかな斜面などを利用
※水はけが良い土地
・各地の気候に合わせた果物を栽培
ⅰ.りんご
・東日本に多い
※冷涼な地域
ⅱ.みかん
・西日本に多い
※温暖な地域
ⅲ.ぶどう
・中央高地に多い
※雨の少ない地域
④畜産
・北海道、鹿児島県、宮崎県で特にさかん
⑤食料自給率の低下
・日本の食料自給率は約40%
・背景:農産物の貿易自由化(牛肉、オレンジ、小麦など)
2.日本の林業
①国産の木材
・秋田すぎ、木曽ひのき、吉野すぎなど
→木造建築に利用
②輸入木材の増加
・林業従事者の減少、高齢化
3.日本の漁業
①おもな漁港
・銚子(千葉県)、焼津(静岡県)、八戸(青森県)など
→世界でも有数の漁獲量
①遠洋漁業、沖合漁業の減少
・背景:各国が(排他的)経済水域を設定
②とる漁業から育てる漁業へ
・養殖漁業、栽培漁業が行われている
4.日本の工業
・日本は世界有数の先進工業国
①臨海部の工業
ⅰ.特徴
・加工貿易(原料の輸入、製品の輸出)に便利
→戦後、太平洋ベルトを形成
・鉄鋼業、石油化学工業が発達
ⅱ.早い時期から発展した工業地帯(地域)
・京浜工業地帯
・中京工業地帯
・阪神工業地帯
・北九州工業地帯(地域)
ⅲ.戦後に発展した工業地域
・京葉工業地域
・東海工業地域
・瀬戸内工業地域
など
②内陸部の工業地域
ⅰ.特徴
・1970年代以降に発達
・工業団地を形成
→空港、高速道路のインターチェンジ付近
・機械工業:自動車など
・電子部品:IC(集積回路)など
ⅱ.おもな工業地域
・北関東工業地域
・東北地方
・九州地方
③日本の工業の発展
ⅰ.軽工業
・せんい工業、食品工業など
※早い時期から発展
ⅱ.重化学工業
・鉄鋼業、機械工業、石油化学工業など
※戦後、特に発展
ⅲ.先端技術産業
・電子部品の生産など
※近年、発展が進んだ
④日本の工業の変化
ⅰ.工場の海外移転
・1980年代以降に進む
・海外で生産し、日本にも輸入
・これらの日本企業は多国籍企業になる
a.ヨーロッパ、北アメリカに移転
・理由:貿易摩擦を解消するため
b.アジアに移転
・理由:労働力が豊富で、賃金が安いから
※生産コストを下げることができる
ⅱ.産業の空洞化
・国内の生産が衰退していく現象
・原因:工場の海外移転、安い輸入品の増加
5.日本の商業
・商業:卸売業と小売業
①卸売業
・小売店に商品を販売する業種
・卸売業者の例:問屋・商社社など
②小売業
・消費者に直接商品を販売する業種
・小売店の例:スーパーマーケット、コンビニエンスストア、百貨店(デパート)など
※近年はインターネットを利用した販売も増加
6.日本のサービス業
・運輸・郵便業、医療・福祉、教育、情報サービス業など
①情報通信技術(ICT)関連産業 ※情報サービス業
・IT革命により急速に拡大している
・インターネットを利用した産業
→ニュース・広告の配信、商品の販売(オンラインショッピング)などに活用