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倫理:青年期-2(概略)

ポイント解説

今回は「欲求」に注目したまとめです。レヴィン葛藤(コンフリクト)、マズロー欲求の階層フロイト防衛機制を確認します。

 

高校生のとき、試験前になると「なぜか小説を読みたくなる」という人がいました。これなんかは防衛機制逃避にあたるといえるでしょう。このように、周りの人や、アニメ・漫画・ドラマの登場人物の行動を防衛機制の視点でとらえると面白いと思います。


1.葛藤(コンフリクト)

①接近-接近型

・何かをしたいという相反する2つ以上の欲求の間で苦しむこと

・どちらもしたいが、2つの欲求を同時に満たすことはできない

例:家で休みたい・外で遊びたい

 

②回避-回避型

・何かを避けたいという相反する2つ以上の欲求の間で苦しむこと

例:歯が痛いのは嫌だ・歯医者に行くのも嫌だ

 

③接近-回避型

・何かをしたい欲求と、避けたい欲求の間で苦しむこと

例: ケーキを食べたいが、太りたくない

ヤマアラシのジレンマ:仲良くなりたいが、傷つきたくないという心理。これも接近-回避型の一例

 

2.マズロー欲求階層説

欠乏欲求

ⅰ.生理的欲求

・生命維持のために欠かせない欲求

・食事、排せつなど

・最も低次の欲求

 

ⅱ.安全の欲求

 

ⅲ.愛と所属の欲求

 

ⅳ.自尊の欲求

 

②成長欲求

v.自己実現の欲求

・5段階のなかで最も高次の欲求

・この欲求によって人間は成長する

 

3.欲求不満

・欲求が満たされない状態

・以下の行動や態度により解決しようとする

 

①合理的解決

・合理的な方法により欲求不満を解決する

 

近道反応

・衝動的・短絡的な行動により欲求不満を解決しようとする

例:八つ当たり。物をこわす

※欲求が満たされることはない

 

防衛機制

・心の緊張・不安を無意識的に防ごうとする適応の仕方

フロイトによる研究が有名

・以下のⅰ~ⅷがある

 

ⅰ.抑圧

・実現困難な欲求をあきらめ、忘れようとする

・意識すると都合が悪いので、意識しなくなる

 

ⅱ.合理化

・もっともらしい理由をつけて、正当化する

例:イソップの寓話「きつねとぶどう」の話(手が届かないぶどうを、「あのぶどうはすっぱいからいらない」を思い込むことで解決)。

 

ⅲ.取り入れ(同一視)

・他者の特徴を真似して満足しようとする

例:あこがれのモデルと同じ服装になる

 

ⅳ.投射

・自分の好ましくない性質や感情を、別の人に押し付ける

例:自分が相手を嫌いなのに、相手が自分を嫌っていると思う

 

v.反動形成

・好ましくない感情や欲求と正反対の行動をとる

例:嫌いな相手に好意的にふるまう

 

ⅵ.退行

・現在よりも前の発育段階に逆戻りする

例:弟・妹が生まれた幼児が赤ちゃん返りする(親の愛情を弟・妹に奪われたくないため)

 

ⅶ.逃避

・直面している問題から逃げ、現実への対応を避ける

例:試験前にゲームをする

 

ⅷ.置き換え

・本来向けられていた欲求とは別の対象に置き換えて、心を安定させる

代償昇華がある

 

代償…代わりのもので欲求を満たそうとする

例:ペットを飼えない→犬のぬいぐるみにする

 

昇華…社会的価値のある行動を起こす

例:深い悲しみを芸術作品で表現する


漢字の読み方

葛藤:かっとう

防衛機制:ぼうえいきせい

抑圧:よくあつ

寓話:ぐうわ

投射:とうしゃ

代償:だいしょう

昇華:しょうか