2019(令和元)年5月のニュース・時事問題
●5月1日:天皇陛下御即位、令和改元
・徳仁親王(なるひとしんのう)が新しい天皇陛下として即位されました。元号も令和に改まり、新しい新しい時代が始まりました。
・皇太子妃雅子さまは皇后となられました。
・退位された平成の天皇陛下は「上皇(じょうこう)」、皇后美智子さまは「上皇后(じょうこうごう)」ととなられました。
※補足解説
・元号は古代中国で始まり、日本では645年の「大化」が最初の元号でした。
・ほかに、朝鮮、ベトナム、満州国でも元号が使用されたことがあります。
・現在、元号を使用しているのは世界でも日本だけです。
●5月11日:日本人2人目の9秒台
・陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム選手が、日本人で2人目となる100メートル9秒台を記録しました。記録は9秒99(追い風1・8メートル)でした。
補足解説
・サニブラウン選手はフロリダ大学に在学中の20歳。ガーナ人の父と日本人の母を両親に持ち、福岡県出身です。
・日本人初の9秒台は桐生祥秀(きりゅうよしひで)選手が2017(平成29)年10月に記録した9秒98でした。
●5月14日:世界遺産登録
・日本が世界文化遺産への登録を推薦していた、大阪府の「百舌鳥・古市古墳群」が世界遺産に登録される見通しとなりました。
※登録の可否を事前に審査するイコモス(国際記念物遺跡会議。本部はフランスのパリ)が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に対し「登録が適当」と勧告したことを、日本の文化庁が発表しました。
・百舌鳥古墳群(もずこふんぐん)の1つ、大仙古墳(だいせんこふん)は、墳丘の長さが486メートルで、全国1位の古墳(前方後円墳)です。
・古市古墳群(ふるいちこふんぐん)には、誉田御廟山古墳(こんだごびょうやまこふん)が含まれています。こちらは墳丘の長さ425メートルで、大仙古墳に次いで第2位の大きさです。
補足解説
・大仙古墳は、「大仙陵古墳/大山古墳(だいせん~)/仁徳(天皇)陵古墳(にんとく~)」などとも呼ばれています。濠(ほり)も含めた全長は840メートルにもなります。
・高校日本史で学習する内容も確認しましょう。大仙古墳は、古墳が大規模化した中期古墳の時代の前方後円墳です。副葬品には武具や馬具が多くみられ、被葬者は武人的性格であったと考えられています。
・古墳時代は3世紀中頃~7世紀。大仙古墳などが造営された中期は4世紀末~5世紀末にあたり、倭の五王の時代と重なります。
・大仙古墳は仁徳天皇陵、誉田御廟山古墳は応仁天皇陵とも言われますが、実際に埋葬されている人物についてははっきりしていません。
●5月15日:アメリカ大統領令
・アメリカ現地時間の5月15日、トランプ大統領は「情報通信技術とサービスのサプライチェーンの保護に係る大統領令」に署名しました。
・これにより、アメリカでは中国の大手通信企業「ファーウェイ(中国語:華為技術、英語:HUAWEI)」の通信機器を使用することが禁止されたほか、ファーウェイへの輸出も事実上禁止となりました。
・簡単にいうと、アメリカ市場からファーウェイを締め出す、ということです。
・日本やヨーロッパの企業に対しても、ファーウェイへの製品販売や技術供与を制限する内容になっています。
●5月23日:スーパーコンピュータ「富岳」
・理化学研究所は、スーパーコンピュータの京(けい)の後継機の名前を「富岳(ふがく)」にすることを発表しました。富岳とは富士山の異名でもあります。富岳は2014年から開発され、京の100倍の性能を有しています。稼働開始は2021年を目指しています。
●5月25日:アメリカ大統領来日
・5月25〜28日、アメリカのトランプ大統領とメラニア夫人が、令和となって初の国賓(こくひん)として訪日しました。2日目、トランプ大統領は安倍首相とゴルフをプレイしました。その後、大相撲夏場所を観戦し、優勝力士に米国大統領杯を授与しました。3日目は天皇皇后陛下と面会したほか、安倍首相と日米首脳会談に臨みました。