公民4-9 景気変動と景気対策 まとめ

ポイント解説

資本主義経済においては好況と不況をくり返しながら(景気変動景気循環)、経済成長が実現されます。景気を調整し安定させるために、政府財政政策日本銀行金融政策を実施しています。


1.景気変動(景気循環)

・資本主義経済において、好景気(好況)不景気(不況)が交互に繰り返されること

好景気(好況)→後退→不景気(不況)→回復の4つの局面で1つの循環となる

 

※大きく好景気(好況)と不景気(不況)の2つに分ける場合もある。その場合は下図のAが好景気Bが不景気

 

好景気(好況)のとき

・商品がよく売れ、企業の生産が増え、賃金は上昇。倒産件数は減少、失業者も減少。

インフレーション(インフレ)が起こる:物価が継続的に上昇すること

 

②不景気(不況)のとき

・商品があまり売れず、企業の生産は減少し、賃金は下落。倒産件数は増加、失業者も増加

デフレーション(デフレ)が起こる:物価が継続的に下落すること


2.景気調整政策

※基本的な考え方

好景気のとき:世の中の資金量が多いので、資金量を減らそうとする

不景気のとき:世の中の資金量が少ないので、資金量を増やそうとする

 

財政政策

政府が行う景気調整政策

好景気のとき:税は増税、公共投資は減らす

不景気のとき:税は減税、公共投資は増やす

 ※公共投資…公共事業への支出

 

金融政策

日本銀行が行う景気調整政策

 

ⅰ.公開市場操作

・一般の銀行との間で国債を売り買いして資金の流通量を調節する

※現在の金融政策の中心

・好景気のとき:銀行に国債を売る

 →銀行が貸し出せる資金が減る→世の中の資金量が減少

・不景気のとき:銀行から国債を買う

 →銀行が貸し出せる資金が増える→世の中の資金量が増加

 

ⅱ.公定歩合操作

公定歩合…日本銀行が一般の銀行に資金を貸し出すときの利子率

※かつての金融政策の中心


漢字の読み方

景気変動:けいきへんどう

景気循環:けいきじゅんかん

好況:こうきょう

不況:ふきょう

公開市場操作:こうかいしじょうそうさ

公定歩合:こうていぶあい


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