なぜ「ざっくり」なのか

「なぜ、生徒たちはこれほどまで頑張っているのに、思うように成績がのびないのか?」

 

私は私立の高校で社会科の科目を教えています。

 

一応、進学校ということで、生徒はどの教科でも多くの宿題・課題、小テストを課されています。

 

難関の大学を志望する生徒も多く、毎年の合格実績もなかなかのものです。

 

しかし、私大の合格実績については、一部の生徒たちが複数の大学・学部に合格して、数字を増やしている状態です(これは多くの学校がそうでしょう)。

 

つまり、多くの生徒は成績が思うように伸びていないということ。。

 

 

気になったので授業内で問いかけてみると、実際のところ、けっこうな数の生徒が基礎基本的なことを覚えていない。理解もできていないようです。

 

多くの時間を勉強や宿題に費やしているはずなのに、なんとも残念だと常々思っていました。

 

日本史に関していえば、「中学歴史」レベルの知識や理解が身に付いていない

 

なのに、いきなり高校の日本史の知識をドカッと詰め込もうとするから、キャパオーバーになってしまう生徒が多い。

たとえ定期試験前に覚えたとしても、すぐに全部忘れてしまい、模試や受験のために改めて勉強する段階では、「思い出す」ではなく「またゼロから覚える」状態になっている生徒が多くいました。

 

なんと もったいない!

 

そこで、日本史の授業では、通常授業の進行とは別に、中学校の歴史の内容をベースにした自習用のプリントを作成し、配布することにしました「ざっくり日本史」の原型ですね) 

そのうえで、実際に勉強して身につけているかを調べるために、小テストも実施して、基礎知識の定着をはかりました。

しっかりと取り組んだ生徒からは好評で、早く続きを欲しいという声も多くありました。 

 

 

『頭がよくなる魔法の速習法』という本には、次のように書かれています。

 勉強したい分野の「既有知識」がない場合(少ない場合)は、はじめにその分野の全体像(基本的・初歩的内容)を把握する必要があります。

 まず、入門書など「わかりやすい表現で書かれた本」を手に取って、「概要を把握」します。「だいたいのところ」をわかっておくのがはじめの一歩。「概要を把握する」(中略)。

 勉強した分野に関し、ある程度概要が把握できたら(既有知識が増えてきたら)、今度は詳細に知識を学んでいきます。

(太字表記の箇所は著書内でも太字になっている)

 

 

この本は後から読んだのですが、この著者と同じことを私も考えていたので、私がとった手法は間違っていないのだなと思いました。

 

まず、その科目の全体像を把握する。日本の歴史であれば まず「日本史の全体像」、そして「○○時代の全体像」を把握する・・・。

つまり、まずは「ざっくり」と概要を把握するこれが大事なわけですそのうえで、教科書の内容を網羅していけばいい。

 

こういったことに気づき、確信を得て、

「よし、このやり方で行けば次年度は着実に生徒の成績を上げられるはずだ」

と意気込んでいたものの、

最近は教員配置の関係で、日本史の授業を担当させてもらえないことが多い・・・!

(入試科目としては選択者の少ない公民科目の担当が多いですね。。)

 

なので、授業でやる機会がないのであればインターネット上にまとめておこう、と思うようになり、苦手意識の強い人や初学者向けにこのサイトを作成することにしました。

あまり見栄えのよくないサイトですが…最近はアクセス数も増えています。

 

中学生・高校生のみなさんには、必要な勉強はサクッとやって(やりたい人はもっと勉強して)、部活や学校行事等で充実した時間を過ごしてほしいと切に願っております。

 

もちろん、大人の学び直しにも適した内容になっています。 

このサイトの内容が少しでも役に立てたら嬉しく思います。 


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