1.光合成
・生物が光エネルギーを吸収・利用し、無機物から有機物を合成する反応
※光エネルギーからATPを合成し、そのATPを利用して有機物(炭水化物など)を合成する
※酸素は外に捨てられる
↓光合成の全体の反応
①葉緑体
・光合成が行われる細胞小器官
※植物(真核生物)の細胞内にある
・緑色の色素(クロロフィル)が含まれている
②原核生物の光合成
・シアノバクテリアは細胞内に葉緑体を持たない
・光合成に関係する酵素があるため光合成ができる
2.呼吸
①呼吸とは
・細胞内で酸素によって有機物を分解してエネルギーを得て、このエネルギーを利用してATPを合成するはたらき
※有機物(グルコースなど)を分解する過程でエネルギーが取り出される
⇒このエネルギーによってATPを合成(ADP+リン酸)
※有機物は段階的に分解されていき、最終的に二酸化炭素と水ができる
↓呼吸の全体の反応
②ミトコンドリア
・酸素を使って有機物の分解が行われる細胞小器官
※真核生物の細胞内にある
③燃焼と呼吸の違い
※共通点:酸素を消費しながら有機物を二酸化炭素と水に分解
ⅰ.燃焼
・反応が急激に起こる
・取り出されたエネルギーは大部分が熱・光として放出
ⅱ.呼吸
・反応が穏やかに、段階的に進む
・取り出されたエネルギーの一部でATPを合成
3.光合成と呼吸によるエネルギーの流れ
①光合成
・外部から取り込んだ物質を、自分のからだを構成する有機物に変換する(同化の一種)
※光エネルギーを有機物のエネルギーに変換する同化反応
②呼吸
・光合成と反対に、有機物の分解によってエネルギーを得る(異化の一種)
③植物と動物の違い
ⅰ.独立栄養生物
・植物は光合成と呼吸の両方を行う
・植物は無機物から有機物を合成し、外界から有機物を取り入れる必要がない
ⅱ.従属栄養生物
・動物は外界から有機物を取り入れる(食べる)必要がある
↓生体内(植物)のエネルギーの流れ
↓生体内(動物)のエネルギーの流れ
4.細胞内共生説(共生説)
・原核生物が他の細胞の中に取り込まれて、ミトコンドリアや葉緑体が生じたとする説
※ミトコンドリアと葉緑体はもともと原核生物であったと考えられている
①好気性細菌
・酸素を使って有機物を分解する原核生物
※酸素を用いて呼吸を行う
⇒真核生物に取り込まれ、ミトコンドリアになったと考えられる
②シアノバクテリア
・光合成を行う原核生物
⇒真核生物に取り込まれ、葉緑体になったと考えられる
③細胞内共生説の根拠
・ミトコンドリアと葉緑体は、核と異なる独自のDNAをもつ
・それぞれ独自に分裂して増殖する
補足解説
・「酸素を吸って二酸化炭素を吐き出す」呼吸(肺で行われるガス交換)は外呼吸(がいこきゅう)
・ここで学んだ、化学反応を伴う呼吸は内呼吸(ないこきゅう)という
・ざっくり生物基礎に戻る