私立文系の一般入試で、社会科の選択科目は
1.政治経済
2.日本史
3.世界史
の順番でおすすめである理由の2つめです。
前回の記事とは逆のアプローチで、なぜ世界史が、政経・日本史よりおすすめできないのか、を考えてみます。
日本史は中学歴史がベースで、政経は中学公民がベースとなっています。たとえば、「織田信長」や「プライバシーの権利」といった言葉くらいは、選択者でなくても理系の人でも知っているでしょう。なぜなら、中学の歴史・公民で必ず登場し、学習しているからです。織田信長なら小学校でも出てきます。
それに対し、世界史の内容は、大部分が高校で初めて習うものです。「カール大帝」は世界史では超重要人物ですが、世界史選択者以外で知っている人は少ないですね。
中学の歴史・公民がベースとなって、その上に日本史・政経が乗っかるのに対し、世界史は中学では少ししか学習しないため、初めての内容が多く、しかも分厚い教科書で一気に学ばなければいけないわけですから、負担が日本史・政経に比べて大きくなります。
実際、「世界史を選択したけど、難しいから日本史にかえる」という人は時々いますが、「日本史が出来ないから世界史にかえる」という人は直接知っている範囲では見たことがありません。また、私の教えている学校では、在学途中で文転した生徒(理系から文系に変更)は、世界史を取らせず日本史を履修させています。
次に、政経と日本史の比較です。
政経に比べ、日本史の方が人物や用語が複雑で、憶えるのが大変です。
日本史だと「北条~~」「足利~~」「徳川~~」など何人も出てきますからね。
教科書の厚さも日本史の半分だし、やはり政経が一番おすすめになる、という感じです。
その4へ続く
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