奈良時代
奈良時代は、平城京に都が移された710年に始まり、平安京に都が移される794年まで続きます。
1.平城京に都を移す
710年、唐の都長安にならった平城京(現在の奈良県)に都が移されました。こうして、80年あまり続く奈良時代が始まりました。
平城京では、和同開珎がお金として使用されました。
2.奈良時代の人々の負担
人々は6年ごとにつくられる戸籍に登録され、6歳以上の男女に口分田が与えられました。この口分田は死んだら国に返すことになっていました(公地公民だから)。このような制度を班田収授法といいます。
さらに人々は、口分田の収穫の一部を税として納めることになっていました。この税のことを租といいます。
租のほかにも、人々には多くの負担がありました。地方の特産物を納める調や、兵役などです。兵役の中には、防人として九州北部の防衛にあたる負担もありました。
3.歴史書・地理書の編さん
奈良時代の初め、神話・記録・伝承などをもとにして、歴史書が編さんされました。それは古事記と日本書紀です。古事記は「記」、日本書紀は「紀」なので、漢字の間違いに注意が必要です。
このほか、地方の国ごとには風土記の編さんが命じられ、各地の神話・自然・産物・伝承などが記録されました。
4.土地政策の変化
人口が増加してくると口分田が不足したこともあり、班田収授法を転換し、743年に墾田永年私財法が出されました。この法令では、新しく開墾した土地を永久に私有することが認められました。
5.天平文化
奈良時代に栄えた文化を天平文化といい、聖武天皇の時代にもっとも栄えました。天平文化の特徴は、遣唐使がもたらした唐(中国)の文化や仏教の影響を受けた、国際色豊かな文化と言うことができます。
遣唐使とは、唐の文化や制度を学ぶために日本から送られ、唐からさまざまな文物を持ち帰った使いのことです。
聖武天皇は、仏教の力で国家を守るため、都に東大寺を建てて大仏をつくりました。また各地方の国ごとには、国分寺と国分尼寺を建てることにしました。
東大寺の正倉院には、多くの宝物や、聖武天皇ゆかりの美術工芸品が納められました。
唐からは、鑑真という僧が来日し、奈良に唐招提寺を建立しました。
文学では、歌集の万葉集が奈良時代の終わりごろに成立しました。万葉集は現存する日本最古の歌集で、防人の歌も収録されています。平成に続く新元号「令和」も、この万葉集からとられました。
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