中学地理:中部地方/解説(ざっくり)

1.自然・気候

 まずは中部地方の自然や地形についてからです。中部地方の中央部には3000m級の山がつらなっています。なかでも飛驒山脈木曽山脈赤石山脈の3つの山脈をまとめて日本アルプスといい、「日本の屋根」ともよばれています。

 ほかにも、静岡県・山梨県にまたがるところには、日本一高い3776mの火山、富士山があります。

 

 

 

2.3つの地域区分と気候

 中部地方はさらに3つの地方に区分され、それぞれ異なる気候になっています。

①東海

 太平洋側を東海といい、太平洋側の気候に属しています。夏の降水量が多く、冬でも比較的温暖な気候です。

 

②中央高地

 内陸部を中央高地といいます。気候は、中央高地の気候(内陸の気候)です。

 

③北陸

 日本海側を北陸といいます。日本海側の気候に属しているので、冬は北西から季節風が吹いてかなりの量の雪が降ります。

 

 

3.工業

 中部地方にはいくつかの工業地帯・地域があります。

 

中京工業地帯

 愛知県名古屋市を中心に、岐阜県や三重県の一部にも広がっている工業地帯です。全国の工業地帯・地域のなかで工業生産額が1位となっています。

 工業生産額のうちわけを見ると、機械類が6割以上を占めています。そのなかでも輸送用機械、具体的には自動車が多く生産されています。 

 愛知県豊田市は大手の自動車会社があり、自動車の生産が多く、日本国内だけでなく海外に対しても名古屋港などから輸出されています。 

 このほか、三重県四日市市には石油化学コンビナートが構成されています。

 

 

東海工業地域

 静岡県浜松市・富士市などに広がっている工業地域です。

 二輪車、つまりオートバイのほか、パルプ、紙製品、輸送用機械(自動車など)の生産が多くなっています。

 

 

③北陸工業地域

 新潟県、富山県、石川県、福井県の、北陸地方の沿岸部に広がる工業地域です。

 この工業地域の特徴として、伝統的な工業が石川県や福井県にみられます。輪島塗加賀友禅などがあり、もともと冬の農家の副業から発展したものが多いです。

 

 

 

4.農業

園芸農業

 東名高速道路など交通の便がよいのを利用して、都市向けに野菜・花を栽培しています。

 ガラス温室やビニールハウスを利用した園芸農業も行われており、これを特に施設園芸農業といいます。

 

抑制栽培

 長野県の高冷地などでは、夏でも冷涼な気候を利用して、野菜などの出荷時期を遅らせる抑制栽培行われています。レタス・キャベツなどの高原野菜が栽培の中心です。

 

 

③稲作

 越後平野などの北陸では、の生産がさかんで、水田単作地帯になっています。

 

 

④果樹栽培

 山がちな地域では扇状地という地形が多く形成されています。扇状地は水はけがよいため、果樹栽培に適しています。そのため、中央高地の甲府盆地長野盆地扇状地などで、ぶどうももりんごなどの果樹が栽培されています。

 

 

 

5.都市・集落

名古屋大都市圏

 愛知県名古屋市を中心とする都市圏で、岐阜県、三重県まで広がっています。

 

輪中

 洪水から集落や耕地を守るため、周囲に堤防をめぐらせた集落のことを輪中といいます。

 川の下流域の低地に形成され、川の水面より低い位置に集落が形成されています。

 

 

6.各県の特徴

①新潟県

 新潟県の越後平野は米の単作地帯になっていて、米の生産量は全国でも上位にあります。

 県庁所在地の新潟市は、日本一長い信濃川の下流に位置しています。

 

②山梨県

 ぶどうももの生産量が日本一と、果樹の生産が多くなっています。観光農園も多く、観光客が訪れています。

 

 

③長野県

 工業では、情報通信機械や電子部品が多くなっています。諏訪盆地では時計などを生産する精密機械工業がさかんです。

 

 農業では抑制栽培が行われ、レタスなどの高原野菜を夏の朝に収穫し、高速道路を通って東京などの大都市へ出荷されています。 

 りんごの生産量は全国2位です。1位はもちろん青森県です。

 

 

④静岡県

 農業では、みかんの生産が多く、特に茶の生産量は全国1位となっています。

 工業では、東海工業地域が広がっています。製造品出荷額等は全国3~4位と上位にあります。

 浜松市輸送用機械オートバイ)や楽器の生産がさかんです。

 

 

⑤愛知県

 中京工業地帯の中心であることもあり、工業生産額は全国1位です。豊田市を中心に自動車の生産がさかんです。