歴史4-13② 貨幣経済の広まり、百姓一揆と打ちこわし まとめ

ポイント解説

江戸時代の農村に貨幣経済が広まっていきました。農民は、お金もうけのための作物(商品作物)をつくるようになります。年貢にならない作物が生産され、農民の間で貧富の差も生じ、幕府としては好ましいことではありませんでした。民衆の暴動としては、農村部で百姓一揆都市部で打ちこわし、と覚えておきましょう。


1.農村部への貨幣経済の広まり

①背景

農具肥料の購入のために現金が必要

 

②現金の獲得

商品作物を生産・販売して現金を得る

 

③農村の変化

自給自足に近かった農村の経済はくずれていく

 

④農民の間で貧富の差が拡大

・土地を手放して小作人になる者

・都市に出かせぎに行く者

・土地を買い集めて地主になる者


2.農村内の変化

問屋制家内工業

・おもに18世紀に登場

・大商人らが農民に機械や原材料を貸し、農民がつくった製品を買い取るしくみ

 

工場制手工業(マニュファクチュア)

・おもに19世紀に登場

・大商人や地主が工場をつくり、農民を労働者としてやとって分業で製品を生産させるしくみ


3.民衆の実力行動

※ききんがおこると百姓一揆・打ちこわしの発生件数も増加

 

百姓一揆

・農村で発生

・農民が団結し、年貢の軽減や不正をはたらく代官の交代などを要求

からかさ連判状(傘連判状):百姓一揆の参加者の名前を円形に署名したもの

※円形にした理由

百姓一揆の参加者の団結を強めるため

 百姓一揆の中心人物(指導者)をわからなくするため

 

打ちこわし

・都市部で発生

・米を買いしめた商人の家をおそう 


漢字の読み方(タップで開きます) ・小作人:こさくにん
・問屋制家内工業:といやせいかないこうぎょう
・工場制手工業:こうじょうせいしゅこうぎょう
・傘連判状:からかされんぱんじょう

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