地理5-7 北海道地方 解説


1.自然・気候

①地形・自然

北海道は津軽海峡によって東北地方と隔てられています。

オホーツク海に面した知床半島では、冬に流氷がおしよせ、観光資源ともなっています。

 

北海道には北方領土も属しています。国後島択捉島歯舞群島色丹島で構成されます。択捉島日本の最北端でもあります。

 

②気候

本州などとは異なる北海道の気候で、世界の気候でいうと冷帯(亜寒帯)に属します。梅雨がないのも北海道の特徴です。


2.都市・交通

札幌市

北海道の道庁所在地で人口は100万人をこえ、政令指定都市でもあります。明治時代以降に計画的に形成された都市であるため、碁盤の目のような街路になっています。

 

②漁港の町

函館釧路小樽などが有名です。

 

青函トンネル

北海道と本州を結ぶ海底トンネルです。津軽海峡の海底を通ります。

 

新千歳空港

・北海道内では最大の広さの空港です

東京(羽田)との間の便の利用客が多いです


3.歴史

北海道には、先住民族であるアイヌの人々が古くから暮らしてきました。アイヌ語が由来となっている地名も多くみられます。

明治時代になると、江戸時代までの蝦夷地という呼び方も改められ、開拓使という役所がおかれて屯田兵が開拓を進めました。


4.農業

広大な土地をいかした大規模な農業が特徴です。農業生産額は全国1位となっています。日本全体の食料自給率は低いですが、北海道の食料自給率は200%にも達しています。

 

稲作石狩平野でさかんです。もともと石狩平野には泥炭地が広がり、稲作には向いていませんでした。それが、他の地域から性質の異なる土を運んできて土地を改良する客土(きゃくど)を行ったことと、品種改良の成果もあって、米の生産が可能となりあっした。 

 

畑作十勝平野で、酪農根釧台地とその周辺でさかんです。

 

北海道が1位の農産物はいくつもあります。北海道が占める割合と合わせて確認していきますと、てんさい(100%)、じゃがいも(77%)、小麦(68%)、たまねぎ(60%)、かぼちゃ(50%)、とうもろこし(47%)、生乳(51%)などとなっています。

なお、1戸あたり乳牛飼育頭数は、北海道が全国1位です。


5.漁業

北海道は漁業もさかんです。水産物の漁獲量は全国1位となっています。

養殖では、ほたて貝、こんぶ など、栽培漁業では さけ などを育てています。

 

オホーツク海などで行われる遠洋漁業を特に北洋漁業といい、根室釧路を基地として行われています。ただし、各国が(排他的)経済水域を設定した影響を受け、その後衰退しました。


6.観光

北海道には観光客も多く訪れます。例えばオーストラリアや東南アジアなどからはスキー客が増加しています。

流氷が見られる知床(しれとこ)世界遺産(自然遺産)に登録されていますし、毎年2月にはさっぽろ雪まつりが開催され、国内外から観光客が集まります。


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