地理5-1 九州地方 解説

1.九州地方

①気候・自然

 九州地方は日本海側を対馬海流、太平洋側を黒潮日本海流)という2つの暖流が流れ、比較的温暖な地域となっています。沖縄県をふくむ南西諸島亜熱帯(熱帯に近い温帯)の気候となっています。

 

 九州地方には火山も多く、阿蘇山桜島雲仙岳普賢岳)などがあります。そのため、温泉も多く、観光資源のほか、再生可能エネルギーの1つである地熱発電などとして活用されています。

 九州地方は台風の通り道でもあるため、毎年多くの降水量があります。

 

 

 

②農業

 九州地方の平野としては筑紫平野宮崎平野があります。

 筑紫平野は米の産地で、稲作がさかんです。また、二毛作といって、同じ土地で1年に2種類の作物も栽培されています。具体的には米の収穫後に大麦・小麦を栽培しています。

 山がちなところでは、棚田も形成されています。 

 

 宮崎平野では、温暖な気候を利用して出荷時期を早める促成栽培が行われています。ビニールハウスきゅうり・ピーマンなどを栽培しています。

 

 鹿児島県から宮崎県南部にかけては、桜島から噴き出された火山灰が積もった台地が広がっています。この台地をシラス台地といいます。水分を保ちにくいため、稲作には向いておらず、この地域では畑作畜産がさかんになっています。

 

 南西諸島ではさとうきび、パイナップル、花などの栽培がさかんになっています。

 

 

③工業

 明治時代、北九州に官営の八幡製鉄所が建設され、筑豊炭田などでとれる石炭と、中国から輸入される鉄鉱石を利用して、鉄鋼がさかんに生産されるようになりました。こうして工業が発展し、北九州工業地帯地域)が形成されました。

 

 戦後しばらくたった1960年代になると、資源の中心が石炭から石油に変わるエネルギー革命がおこりました。そのような影響もあって、北九州工業地帯(地域)の地位は低下していきました。

 

 その後、九州地方にはIC集積回路)や自動車を生産する工場が多く進出するようになりました。ICの工場が多いことから、アメリカのシリコンバレーにならって、九州地方をシリコンアイランドとよぶこともあります。

 

 

④公害

 高度経済成長期には深刻な公害も発生しました。九州地方では、熊本県を中心に水俣病が発生してしまいました。その後の環境改善などの努力により、水俣市は2008年に環境モデル都市に指定されています。

 なお、四大公害病とは、水俣病イタイイタイ病新潟水俣病四日市ぜんそくです。 

 

2.福岡県

 福岡県の県庁所在地は福岡市です。人口は100万をこえ、政令指定都市でもあり、また九州地方の中心年でもあります。

 筑紫平野で稲作がさかんに行われています。

 

 

3.佐賀県

 佐賀県は、干潟の広がる有明海に面していて、のりの養殖がさかんに行われています。

 

 

4.長崎県

 長崎県は平地が少ないことで有名です。坂道が多いのも特徴です。

 1991年には雲仙岳普賢岳)が噴火し、大きな被害をもたらしました。

 

 長崎県には離島が多いほか、海岸線が複雑なこともあり、海岸線の長さは全国2位となっています。1位は北海道です。

 

 

5.熊本県

 熊本県には、世界最大級のカルデラをもつ阿蘇山があります。

 

 

6.大分県

 大分県には、全国でも有数の温泉観光地である別府温泉があります。

 

 

7.宮崎県

 温暖な気候を利用して、宮崎平野では野菜の促成栽培が行われています。

 畜産もさかんで、ブロイラー(食用のにわとり)や肉牛、豚の飼育がさかんになっています。

 

 

8.鹿児島県

 鹿児島県の島には、1993年に世界遺産に登録された屋久島や、戦国時代に鉄砲が伝わり現在は宇宙センターが建設されている種子島などがあります。

 

 桜島から出た火山灰が積もったシラス台地が広がっており、稲作に向かないため畜産や畑作がさかんです。特に畜産は鹿児島県の農業生産額の50%以上を占めるほどで、宮崎県と同じくブロイラー、肉牛、豚の飼育がさかんです。ブロイラーの飼育頭数は、宮崎県と鹿児島県が全国1・2位となっています。

 このほか、さつまいもの生産量は全国1位、の生産量は全国2位 です。茶の生産1位は静岡県ですね。

 

 

9.沖縄県

 沖縄県では観光業がさかんで、多くの観光客が訪れています。そのため、第3次産業従事者の割合が高く、全国平均が約70%であるのに対し、沖縄県は約80%にもなっています。 

 出生率が全国1位であるのも、沖縄の特徴です。