1.オセアニア州について
①先住民
オーストラリアやニュージーランドには、もともと先住民が暮らしていました。オーストラリアの先住民はアボリジニ、ニュージーランドの先住民はマオリです。
②オセアニア州の気候
オーストラリアの気候についてですが、内陸の大部分は広大な乾燥帯となっています。北部は熱帯、東部や南西部は温帯となっています。
北部が熱帯になっている理由は、オーストラリアは南半球に位置するため、北に行くほど赤道に近づいて暑くなるからです。
ニュージーランドの気候は温帯で、温帯の中でも西岸海洋性気候がほぼ全土に広がっています。
2.オーストラリアについて
①基礎データ
オーストラリアの人口は約2200万人、面積は世界6位の広さで、日本の約20倍になります。そのため、人口密度は小さいです。
②最大の貿易相手国の変化
オーストラリアの貿易についてです。最大の貿易相手国の変化を見ていくと、1960年はイギリスでした。ですがその後、イギリスがヨーロッパ共同体(EC)つまり現在のヨーロッパ連合(EU)に加盟したことで、イギリスはEUの国々との貿易が増加したこともあり、オーストラリアとイギリスとの貿易額は減少していきました。
その後、1980年代から2000年代にかけては、日本が最大の貿易相手国となりました。さらに現在は中国が最大の貿易相手国となり、日本は2位となっています。他にも韓国や東南アジアなど、アジアの国々との貿易が多くなっています。
③おもな輸出品目の変化
1960年代は羊毛が輸出の中心でした。現在は鉄鉱石、石炭など鉱産資源が中心となっていますが、羊毛の生産量・輸出量は現在も世界1位です。
④資源の分布
オーストラリアでは、石炭と鉄鉱石が多く産出します。石炭はおもに東部(北東部・南東部)で、鉄鉱石は北西部でとれます、
石炭が多くとれるため、オーストラリアでは火力発電の割合が約90%ととても高くなっています。
⑤放牧の分布
オーストラリアでは、羊と牛が多く放牧されています。その分布を見ると、羊は南東部・南西部で、牛は北東部で多く放牧されています。南半球のオーストラリアでは北が暑くなりますから、毛むくじゃらの羊は暑い北では過ごしにくいですね。そういう理由もふまえたうえで、南に羊、暑い北に牛、と覚えておくと便利です。
⑥社会の変化
かつては白豪主義といって、ヨーロッパ系以外の移民を制限する政策をとっていました。この白豪主義は1970年代に廃止され、現在は多文化主義を採用しています。こうして、アジア各地からの移民が増加し、オーストラリアは多文化社会になっています。
⑦日本との関係
日本への輸出品目では、石炭、鉄鉱石、肉類などが中心です。
オーストラリアは日本からほぼ真南に位置するため、時差があまりありません。オーストラリアにはいくつかの時間帯がありますが、そのいずれにおいても、日本との時差は2時間以内となっています。
また、南半球に位置するので、日本と季節が逆になります。そういうこともあって、夏のオーストラリアから冬の日本への旅行客、特に北海道へのスキー客が多くなっています。
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●3-1 アジア州①
アジア州全体。中国、韓国
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
・アジア州の地図
●3-2 アジア州②
東南アジア、西・中央アジア
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
●3-3 ヨーロッパ州①
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
・ヨーロッパ州の地図
●3-4 ヨーロッパ州② ヨーロッパ各国
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
●3-5 アフリカ州
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
・アフリカ州の地図
●3-6 北アメリカ州
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
・北アメリカ州の地図
●3-7 南アメリカ州
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
・南アメリカ州の地図
●3-8 オセアニア州
・解説講座 ・まとめ ・一問一答
・オセアニア州の地図