地理3-1 アジア州① 解説

1.アジアの気候・自然

 東アジアや南アジアの気候は、季節風モンスーン)の影響を大きく受けています。雨季には、海からの湿った風が吹き込んで雨が多くなり、乾季は内陸からの乾いた風によって乾燥します。

 内陸部には、8000メートル級のヒマラヤ山脈、平均の標高が4000メートルをこえるチベット高原などの高地があります。

 

 

2.中国

 中国の正式名称は中華人民共和国、首都はペキン北京)です。面積は約960万平方キロメートルで、日本の約25倍です。

 

 人口は13~14億人で世界1位、そのうち約9割が漢族漢民族)で、他に50以上の少数民族が暮らしています。中国は人口の増加を抑制するために、一人っ子政策を採用してきましたが、2016年に廃止されました。

 

②中国の農業

 は暖かく雨の多い地域でよく育ち、小麦はそれよりも気温が低めで降水量も少ない地域で生産が多くなります。タイなど東南アジアで米の生産が多く、ヨーロッパでは米より小麦の生産が多いのも、そういった気候が理由になっています。

 

 中国においても、より気温が高く降水量の多い南部、すなわち長江の流域などで稲作がさかんになっています。北部に行くと気温は低下し降水量も少なくなりますので、黄河流域などで畑作がさかんです。具体的な作物としては、小麦・大豆・とうもろこしなどがあります。

 

 なお、米と小麦の生産量は、中国が世界1位です。中国は世界一の人口を抱えているわけですから、それだけ多くの食料を生産しなければなりません。逆に、十数億人もの人々が生きているということは、それだけ多くの食料が生産されているということです。同様の理由で、世界で2番目に人口の多いインドが、米と小麦の生産量とも世界2位となっています。

 

③中国の工業化

社会主義の国として成立した中国でしたが、1980年代から本格的な改革を実施し、市場経済の要素を取り入れました。そのなかでも特に重要なのが、経済特区の設置です。これは、税金を安くすることで外国の企業が中国に進出することをうながしたもので、中国は外国の資本や高い技術を導入するために設置したもので、その後、中国は「世界の工場」となり、高い経済成長を実現しました。普段使っている電化製品や衣類、日用品などを見てみましょう。「MADE IN CHINA」(中国製)の製品がかなりの割合を占めていると思います(もっとも、近年は東南アジアの国々のものも増加しています)。

そんなこともあって、中国の輸出品目は、機械類衣類が現在は多くなっています。 

 

④問題点

 高い経済成長を実現し、日本を抜いて世界第2位の経済大国(1位はアメリカ)となった中国ですが、問題点もあります。まずは経済格差です。沿岸の都市部は大きく発展しました。しかし、内陸の農村部は経済成長から取り残されているところが多くあり、中国国内の貧富の差が激しくなっています。

 もう1つの問題は、環境問題です。工場や自動車の増加により、深刻な大気汚染が発生しています。ほかにも、砂漠化や酸性雨など、経済成長の一方でさまざまな環境問題が生じています。

 

 

3.韓国(大韓民国)

 韓国は日本と距離的にもっとも近い国です。首都はソウルで、人口は約5000万人、首都圏に40~50%の人口が集中しています。

 

②工業化の進展

工業化を進めて急速な経済成長をとげ、韓国はアジアNIES新興工業経済地域)の1つに数えられました。アジアNIESには、ほかに台湾ホンコン香港)、シンガポールがあります。

 

③輸出品目の変化

かつては軽工業が産業の中心であったため、輸出品目も衣類・せんい製品などが中心でした。現在は重工業がさかんとなっていて、機械類自動車、石油製品が輸出の中心となっています。