公民3-8 三権分立 解説

1.[三権分立

国の権力を3つに分散させ、それぞれ独立した機関に担わせるしくみを、[三権分立]といいます。これは、フランスの[モンテスキュー]という人物が主張した考え方・しくみで、日本など多くの国で採用されているしくみです。

日本では、国会が[立法権]、内閣が[行政権]、裁判所が[司法権]をそれぞれ担当し、三権はたがいに抑制しあい、均衡を保っています。

三権分立]を採用している理由・目的は、1つの機関に権力が集中すると、権力が濫用されて国民の自由や権利を侵害するおそれがあるからです。

 

 

2.三権の関係

国会・内閣・裁判所の、それぞれの関係を見ていきます。

 

① 国会 ⇒ 内閣

まず、①②は国会と内閣の関係です。国会は内閣に対してどのような権限があるのでしょうか。まず、[内閣総理大臣の指名]があります。国会議員の中から指名されるのでしたね。

また、衆議院のみがもっている権限として、[内閣不信任]の決議があります。可決された場合、内閣は10日以内に総辞職するか、衆議院を解散しなければなりません。

 

 

② 内閣 ⇒ 国会

反対に、内閣から国会に対してはどうでしょうか。内閣は、国会召集の決定をする権限があります。また、[衆議院の解散]を行うこともできます。ほかに、国会に対する[連帯責任]を負っています。

 

 

③ 国会 ⇒ 裁判所

続いて、③④は国会と裁判所の関係です。国会から裁判所に対しては、裁判官の[弾劾裁判]([弾劾裁判所]の設置)があります。

 

 

④ 裁判所 ⇒ 国会

裁判所から国会に対しては、国会が制定した法律の[違憲審査]があります。この裁判所の権限を、[違憲立法審査権]といいます。[違憲審査権]、[法令審査権]などいくつかの呼び方がありますので、使っている教科書などで確認しておいて下さい。

 

⑤ 内閣 ⇒ 裁判所

⑤⑥は内閣と裁判所の関係です。内閣から裁判所に対しては、[最高裁判所長官の指名]、その他の裁判官の[任命]があります。

 

 

⑥ 裁判所 ⇒ 内閣

裁判所から内閣に対しては、命令・規則・処分の違憲・違法審査があります。

 

裁判所は国会・内閣のそれぞれに対して、違憲(または違法)かどうかを判断してるということですね。

 

 

3.国民と三権

教科書や資料集などで三権分立の図を見ると、中央に「国民」が示されています。主権者である国民と三権の関係も確認しておきます。

 

①国民 ⇒ 国会

国民(有権者)は、国会議員を選挙で選ぶことで、主権を行使します。

 

②国民 ⇒ 内閣

国民は、内閣に世論を通して政策などに影響を及ぼします。世論を伝えるのには、新聞やテレビなどのマスメディアの役割が重要となります。

 

③国民 ⇒ 裁判所

国民は裁判所に対して、最高裁判所の裁判官についての[国民審査]を行います。近年では、裁判員制度が実施されており、国民の司法参加の機会も増えています。