公民2-3 人権2(自由権) 解説

日本国憲法で保障された人権として、[自由権]を見ていきます。[自由権]は、人が個人として尊重され、人間らしい生活を送るうえで重要な権利です。[自由権]には、大きく3種類があり、さらにそれぞれにいくつかの自由がふくまれています。

 

1.[精神(活動)]の自由

精神の自由(精神活動の自由)は、人間の心の内面における自由です。心で思っていることや考えていることを、外部に表現する自由もふくまれます。

 

①思想・良心の自由

人が自由にものごとを考え、判断できる自由のことです。

 

②信教の自由

どのような宗教を信仰してもよい自由です。または特定の宗教を信仰しなくてもよい自由です。江戸時代のように、キリスト教の信仰を禁止されるようなことはありません。また、特定の宗教を信仰することを強制されることもありません。

 

③集会・結社・[表現]の自由

人々が目的をもって集まったり、同じ考えをもつ人々どうしで団体を作ったり、自分の意見などを文章や発言を通して発信したりする自由です。

 

④検閲の禁止

検閲とは、出版物などを政府や公的機関が事前に調べる行為のことです。[表現]の自由を侵害する行為として、憲法で禁止されています。

 

⑤[学問]の自由

自分の好きな勉強や研究をしたり、その研究成果を発表したりできる自由です。戦前は、例えば社会主義は危険思想として取りしまりの対象になり、社会主義を研究していた大学教授が弾圧される事件などがありました。

 

 

2.[(生命・)身体]の自由

正当な理由なしに、身体を拘束されたり特定の行為を強制されたりしない権利です。

不当な逮捕はこの自由を侵害する行為となります。逮捕によって身体を拘束するようなときには、[現行犯]の場合をのぞいて、裁判官の発行する逮捕令状が必要です。

 

また、黙秘権といって、取り調べや裁判において、自分に不利益な供述を強要されない権利もあります。

 

 

3.[経済活動]の自由

生活やお金に関係する自由です。ほかの2つの自由に比べて、公共の福祉の観点から法律によって制限されることがあります。公共の福祉については、公民2-7で詳しく取り上げています。

 

①居住・移転・[職業]選択の自由

住む場所を自由に選ぶことができ、好きな[職業]につくことができる自由です。江戸時代には、住む場所の移動は禁じられ、[職業]も身分に応じて決められていました。

 

②[財産権]の保障

自分の財産をたくわえたり、処分したりできる自由です。正当な理由なしに、自分の財産を没収されることはありません。また、お金を何に使うかも自由です。