1.農村と農業
江戸時代の農村では[五人組]の制度がとられました。
これは、農家5~6戸を一組とし、犯罪の防止や年貢の納入に連帯責任を負わせるものでした。
幕府や各藩は、年貢を増やすために[新田開発]をさかんに行い、耕地を拡大させることに努めました。
江戸時代の新しい農具として、深くたがやすのに便利な[備中ぐわ]や、脱穀を効率的に行える[千歯こき]などが登場し、農作業の効率性を高めました。
2.交通の発達
交通も発達しました。陸上交通では、[東海道]や中山道などの[五街道]が整備されました。いずれも江戸を起点とする道で、各地に宿場町などが発達しました。
海上交通では、17世紀後半に[西廻り航路]や[東廻り航路]が整備され、各地に港町が発達しました。
3.三都の発展
江戸、大阪、京都の3つの都市をまとめて[三都]とよびます。
このうち、[大阪]は、「天下の台所」とよばれ、商業の中心地でした。ここには各藩が[蔵屋敷]を建て、年貢米や特産物を販売しました。
商人たちは、同業者どうしで[株仲間]という組織を結成するようになりました。彼らは営業税を納め、営業の独占を許可されました。